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細胞診 さいぼうしんcytodiagnosis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

細胞診
さいぼうしん
cytodiagnosis

組織から剥離して,分泌液などに浮遊している細胞光学顕微鏡検査する診断法で,1940年代にアメリカの G.パパニコローによって診断法の一つとして確立された。検体採取と検査という2つの操作を必要とするが,婦人科領域では腟内分泌物,あるいは子宮頸管の擦過物,呼吸器では起床時の喀痰,または気管支擦過法,胃では擦過したものを胃液に落し,その液を吸引して遠心分離器沈渣をとり,癌細胞の有無を検査する。その他尿,乳汁,各種体液などを採取して検査をする。特別な場合を除き,苦痛も危険も少いので,集団検診などでは大幅に採用されつつある。

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デジタル大辞泉の解説

さいぼう‐しん〔サイバウ‐〕【細胞診】

癌(がん)細胞などを発見するため、喀痰(かくたん)・胃液などの組織分泌物を顕微鏡で検査して行う診断法。

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百科事典マイペディアの解説

細胞診【さいぼうしん】

(がん)の診断や,性周期の判定,ホルモン作用などを調べる検査法。採取した細胞を標本にして,病理医が100倍の顕微鏡を使って形に異常のある細胞を調べて,さらに高い倍率で核を重視して見ながら,総合的な精密検査を行う。
→関連項目遠隔医療がんもどき(医学)スクリーニング検査

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世界大百科事典 第2版の解説

さいぼうしん【細胞診 cytodiagnosis】

生体の一部から剝離(はくり)または生検採取した細胞を光学顕微鏡的に検査して病的変化を判定する臨床検査法。病的変化としては悪性腫瘍や諸種感染症などが問題になるが,とくに癌の診断に有力な細胞形態学的検査法である。細胞診には,自然剝脱した細胞を含む分泌物や排出物あるいは貯留液などが検査材料として用いられるが,癌の早期診断のためには,病巣を狙って内視鏡穿刺(せんし)針により的確に細胞を採取する方法が行われる。

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大辞林 第三版の解説

さいぼうしん【細胞診】

生体から採取した細胞を顕微鏡によって検査し、病気を判定する診断法。特に癌の診断に用いられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

細胞診
さいぼうしん

組織の表面から細胞を剥離(はくり)採取して癌(がん)細胞の有無を調べる方法で、細胞診断学、剥離細胞学ともよばれる。消化器癌のほか、気管支、肺、膀胱(ぼうこう)、子宮の癌の有力な診断法の一つである。医学の領域に顕微鏡検査が診断法として行われたのは19世紀初頭といわれているが、細胞診として臨床診断法の一つに認められたのは20世紀に入ってからで、ギリシア生まれのアメリカの解剖学者パパニコローG. N. Papanicolauo(1883―1962)の功績である。彼は1925年に細胞診による妊娠診断法を発表し、また28年には「癌に特有な形態をもった細胞」と題する論文を発表し、癌の診断法として先鞭(せんべん)をつけた。その後十数年かけて腟(ちつ)塗抹による子宮癌の診断法をまとめた。その後、数多くの研究者の努力によって、各種の臓器からの細胞の採取法や固定法、染色法などの手技について改良が行われた。しかし、今日でもパパニコローが考案した染色法が標準法として用いられており、その方法の煩雑さは自動染色装置のくふうによって解決をみている。子宮癌や胃癌などの集団検診の場に細胞診を取り入れるためには、細胞診検査施設とともに多数の細胞を選別する人が必要となる。そこで、日本臨床細胞学会では細胞診指導医とともに細胞診検査士の制度をつくって対応している。
 なお、細胞診による癌細胞の判定基準としては、正常細胞に比べると癌細胞では、(1)細胞質に比して核が大きいこと、(2)核が不規則で核膜が肥厚してみえること、(3)異常な核分裂像があってしばしば多核になっていること、などがあげられる。[竹本忠良]
『水野潤二他著『現代産科婦人科学大系7D 細胞診』(1972・中山書店)』

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世界大百科事典内の細胞診の言及

【子宮癌】より


[診断]
 子宮癌の診断方法は,問診,婦人科的内診,細胞診,コルポスコピーcolposcopy,組織診などからなっている。(1)細胞診cytodiagnosis 組織の表面からはがれ落ちた細胞,または組織の表面をこすりとって採取した細胞を染色して顕微鏡で観察する診断法を細胞診またはスメア・テストsmear testという。癌の診断への応用はギリシア生れのパパニコローG.N.Papanicolaou(1883‐1962)により1928年に確立され,各種の癌診断に欠かせぬものである。…

【生検】より

…スポンジを病変の表面にあてて何度もこすり,機械的に細胞をはがして診断に供する。したがって採取できるのは細胞のみで,組織は採取できない(それで細胞診cytodiagnosisとして生検とは別に扱うこともある)。病変の良性・悪性の鑑別に威力を発揮する。…

【内視鏡】より


[内視鏡を用いて行う検査]
 内視鏡を用いてさまざまな検査が行われるようになった。(1)生検biopsy,細胞診cytodiagnosis 径2mm以下のきわめて小さいはさみまたはさじ状のもの(生検鉗子)を内視鏡内に設けたパイプを通して挿入し,目的の部位から組織や細胞を採取して顕微鏡的に検査する。胃腸や気管支の粘膜には皮膚におけるような痛覚はないので,痛みなく実施できる。…

【癌】より

…このような時期の癌を発見するためには,定期的な健康診断が必要である。年に1度ほどの胸部や胃のX線検査,直腸や腟の視診,触診,腟のスメアテストsmear test(細胞診)などは,癌の早期発見に非常に役立っている。女性の場合,乳房は自分で調べて,しこりを発見することができる。…

【子宮癌】より

…その通知がきたら,良い機会であるから必ず受診するようにしたいものである。
[診断]
 子宮癌の診断方法は,問診,婦人科的内診,細胞診,コルポスコピーcolposcopy,組織診などからなっている。(1)細胞診cytodiagnosis 組織の表面からはがれ落ちた細胞,または組織の表面をこすりとって採取した細胞を染色して顕微鏡で観察する診断法を細胞診またはスメア・テストsmear testという。…

【生検】より

…針生検では皮膚を通して,しかも勘と経験にたよって臓器に針をさすことになるので熟練を要するが,その得られる情報量はきわめて大きい。(2)擦過生検sponge biopsy 擦過細胞診ともいう。食道,胃などの管腔臓器の病変が対象となる。…

【内視鏡】より

…〈百聞一見に如かず〉のたとえのように,直接目で見ることは最も有力な診断法である。さらに必要に応じて生検や細胞診を行って顕微鏡レベルでの診断ができること,放射線被曝(ひばく)がまったくないことから,胃腸疾患の診断に際しては,X線透視に代わって主役となってきた。したがって,どこの病院にも内視鏡室や内視鏡部が設けられるようになった。…

※「細胞診」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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