多数の人々を集めて診察や検査を行い、疾患・異常を発見して早期治療につなぎ、地域や職場集団の健康水準を高めることをいう。広く健康状態を診断する目的の内科的診察と一般的な臨床検査(貧血、尿などの検査)を組み合わせたものとしては、地域保健サービスとしての乳幼児健康診査、学校における健康管理・保健教育としての定期および臨時健康診断、職場の健康管理としての健康診断などがある。また2008年(平成20)4月からは、高齢者の医療の確保に関する法律と健康増進法の連携による都道府県健康増進計画により、医療保険者に特定健康診査、特定保健指導の実施が義務づけられた。これは生活習慣病予防、とくにメタボリック症候群に着目した健診および保健指導を40歳以上75歳未満の被保険者と被扶養者を対象に行うもので、実施方法は職場や地域の状況により、集団健診の場合も個別の医療機関委託の場合もある。特定の疾患の早期発見(無自覚のうちに発見する)を目的とした検査を主としたものとしては、結核検診、胃検診、子宮癌(がん)検診などが集団的に行われている。集団検診は個別の健康診断よりも能率よく多人数を扱えること、X線装置などの検査機器をバスなどで運ぶ方式によって、医療機関に乏しい地域や職場にあっても実施が可能であることなどの利点が多いため、広く行われている。
[平山宗宏]
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…そのためには症状がなくても定期的な検診がたいせつである。一つの方法として胃の集団検診(胃集検)がある。集団検診では0.15~0.30%の人に胃癌が発見される。…
…個人を対象にして行うこともあるが,この場合も通常,多くは集団の場合と同じく〈健康〉な人が対象となる。かつてはこのような個人の健康診断と集団のそれとを区別して,後者を集団検診mass examinationとよんだが,現在では健康診断といえば集団検診をさし,同義に用いられることが多い。
[健康診断と集団]
健康診断の対象となる集団には,社会集団(R.M.マッキーバーのいうアソシエーションassociation)の場合と,非社会的な集団(アグリゲーションaggregation)の場合とがある。…
※「集団検診」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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