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経済地理学 けいざいちりがく economic geography

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

経済地理学
けいざいちりがく
economic geography

生産,流通,消費の経済現象を地理学的立場から研究する学問。人文地理学のなかでは重要な分野で,農業,水産,林業,鉱業,工業,商業,交通,観光の各地理学に細分される。一方ではこれらを総合的に理論づけようとする試みもあり,近年はコンピュータによって生産や流通,消費についての計量的処理の方法を研究する計量地理学による研究が盛んである。

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デジタル大辞泉の解説

けいざい‐ちりがく【経済地理学】

経済現象と地理的自然環境との関連性や、経済活動、特に生産の配置または立地、地域の経済的特性などについて研究する学問。

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百科事典マイペディアの解説

経済地理学【けいざいちりがく】

人文地理学の一部門。経済現象を地域との関係で,あるいは地理的配置の一般法則の追求という立場から研究する学問。19世紀後半に成立した近代地理学の一分科として成立。

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世界大百科事典 第2版の解説

けいざいちりがく【経済地理学 economic geography】

地域の経済事象をおもな研究対象とする地理学の一分科。土地に関する記述としての地理学geographyという言葉がヨーロッパでは古代ギリシアで使われていたことからすると,各地の経済活動や産物,交通路などの空間的分布を記述するという意味での経済地理学も,古代から存在していたといえる。このような記述は商業活動に必要な知識として継承され,19世紀には商業地理学commercial geography(物産地理と訳されることもあった)と通称されるようになった。

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大辞林 第三版の解説

けいざいちりがく【経済地理学】

地理学の一分科。経済現象を地理的な観点からとらえる学問。種々の自然条件のもとに経済がいかに展開してきたかを研究し、これを貫く法則を追究する学問と考えられてきたが、自然条件を強調する傾向から、経済の空間的組織を強調する傾向に移った。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

経済地理学
けいざいちりがく
economic geography英語
gographie conomiqueフランス語
Wirtschaftsgeographieドイツ語

地理学の方法をもって経済現象の空間的展開を研究する学問分野。経済活動の地理的展開メカニズムに関する理論的考察ならびに経済の地域構造に関する実証的な分析を積み重ねることで、経済現象の空間的秩序を具体的な次元で解明することを課題としている。このため現在の人文地理学の中心分野であると同時に、経済学の一部門としても位置づけられている。いかなる経済現象を扱うかによって、農業地理学工業地理学、商業地理学、交通地理学観光地理学、資源地理学などの区分があり、また着眼する場所の特性に応じて、都市経済地理学、農村地理学といった区分もある。
 経済地理学の対象とする地域の範囲は、日常生活の範囲から世界全体に及ぶ。対象とする地域における各種の産業事情をはじめ、広く経済活動の空間分布や構成を調べ、それらを取り巻く自然環境・社会環境を分析し、因果関係を考察して、経済活動の地理的な展開の成立ならびに変容の過程を解明する。経済地理学には立地論などの理論的研究も含まれるが、経済現象の空間秩序の実態解明が課題であることから、各種の地図・統計・文献を利用するほかに、現地の実態調査を重視して研究を進めることが多い。その際、個別地域の現状を調査することに埋没することなく、対象地域の歴史的背景、他の地域との関係(共通・相異・関連の度合いやかかわり方)を把握することが重要になる。
 経済地理学の起源は、近世に入って、ヨーロッパ先進諸国の海外進出、貿易隆昌(りゅうしょう)の時期に、海外の植民地や貿易商品や航路港湾などの知識が要請されて発達した商人地理学に求めることができる。この知識がしだいに集成されて、商業地理学として体系化された。地理学とくに人文地理学全般の発達に伴って、経済地理学の各分野も進展してきた。一方、経済学の側からも、J・H・フォン・チューネンの農業立地論やアルフレッド・ウェーバーの工業立地論など、産業の立地に関する研究が進められた。経済学および経営学においては、時間的概念に比べて空間的概念を導入した研究が著しく遅れていたが、立地論を理論的基礎とした空間経済の一般均衡分析や計量経済学の手法を用いた地域経済の計量分析も活発に行われるようになった。また近年では、P・クルーグマンらの手で不完全競争と収穫逓増下における一般均衡モデルやシミュレーションを用いた空間経済学の確立も企図されている。
 経済活動の地理的展開を対象にすることから、経済的な知識が必要であることはいうまでもない。とりわけ、経済の発達段階の差異や経済体制・生産様式の違いを理解しておくことは重要である。また市場メカニズムの下では、経済主体である企業の産業立地が、経済現象の空間的秩序が形成されるにあたっての鍵(かぎ)となる。このことからも知られるように、経済地理学は経済学、なかでも応用経済学・部門経済学の一分野としての位置を占める。他方で、具体的次元における経済現象の空間的秩序は、つねに歴史的規定の下に形成された存在であるため、社会環境やその形成機構・形成論理、自然環境やその条件などを無視することはできない。この意味からすれば、経済地理学は地理学の一分野でもある。地理学的な分析手法や方法論に基づくアプローチなくしては、経済現象の空間的展開を具体的次元で解明することはできないからである。[加藤幸治]
『矢田俊文著『産業配置と地域構造』(1983・大明堂) ▽川島哲郎編『経済地理学』(1986・朝倉書店) ▽辻悟一編『経済地理学を学ぶ人のために』(2000・世界思想社) ▽松原宏著『経済地理学――立地・地域・都市の理論』(2006・東京大学出版会)』

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