職業性皮膚アレルギー(読み)しょくぎょうせいひふアレルギー(英語表記)Occupational skin allergy

六訂版 家庭医学大全科の解説

職業性皮膚アレルギー
しょくぎょうせいひふアレルギー
Occupational skin allergy
(アレルギー疾患)

原因は何か

 職業性皮膚アレルギーの種類は多岐にわたり、その出現頻度も報告によって大きく異なっていて、国、地方、年度によっても異なります。職業としては医療関係、化学工業、植物を扱う職業、理容美容業、カラーフィルム現像、建築業、農業などに多くみられ、抗原物質としてはクロム、ニッケル、合成樹脂、植物、木材、色素(パラフェニレンジアミン、アニソールなど)、薬品(ペニシリン、テトリルなど)が代表的です。

 日本で最近注目されているものとしては、美容師皮膚炎、野菜(レタス、タマネギ、セロリ)による皮膚炎、コピー用紙を取り扱う人にみられる皮膚炎などがあります。

症状の現れ方

 多くの場合、アレルギー性接触皮膚炎の形をとります。部位としては手が圧倒的に多く(90%)、ついで顔が多くみられます。抗原物質に接触後、皮膚が赤くなる紅斑に始まり、丘疹(きゅうしん)、小さな水疱(すいほう)、あるいはびらん(皮膚のただれ)などを経過して、最終的には落屑(らくせつ)となって治癒に向かいます。

 職業性の場合は、抗原物質との接触が頻回で長期にわたることが多いので、慢性化することが少なくありません。

診断・治療と予防

 抗原物質の証明として、パッチテスト(貼布(ちょうふ)試験)、光パッチテスト(光貼付試験)を行います。

 治療は抗原物質との接触を避けることが重要です。保護用手袋の使用を心がけ、局所的にはステロイドを含んだ軟膏を使用します。ただし、顔面にはフッ素を含んだステロイドは使ってはいけません。全身的には抗ヒスタミン薬、消炎薬が使われます。急性炎症症状が全身に及んだ時は、ステロイドの内服を行います。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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