(読み)ハギ

デジタル大辞泉 「脛」の意味・読み・例文・類語

はぎ【×脛】

足の、ひざからくるぶしまでの部分。すね。
[類語]向こうずね弁慶の泣き所膨らはぎ

すね【×脛/×臑】

ひざからくるぶしまでの間の部分。はぎ
[類語]はぎ向こうずね弁慶の泣き所膨らはぎ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「脛」の意味・読み・例文・類語

はぎ【脛】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 足の膝から下、踝(くるぶし)から上の部分の称。すね。
    1. [初出の実例]「男江沼臣族真橋、年拾玖、中男 右足波岐疵」(出典:正倉院文書‐天平一二年(740)越前国江沼郡山背郷計帳)
    2. 「久米の仙人の、物あらふ女のはぎの白きを見て、通を失ひけんは」(出典:徒然草(1331頃)八)
  3. に似た、鳥獣の脚部をいう。
    1. [初出の実例]「石見守宗季、唐の鷹をまうけたりける。はぎたかくて尾みじかくして、よのつねのにも似ざりけり」(出典:古今著聞集(1254)二〇)

脛の補助注記

上代から膝と足首の間の名称として用いられてきたが、中世には文語性が強くなる。


すね【脛・臑・&JISEDD0;・脚・髄】

  1. 〘 名詞 〙 膝から踝(くるぶし)までの間の部分。はぎ。下腿(かたい)
    1. [初出の実例]「人躰のすね、如何。すぐにてのびたる骨也」(出典:名語記(1275)六)

脛の語誌

この語に該当する身体部分は、古くは「はぎ(脛)」である。「古事記‐中」の人名に「登美能那賀須泥毘古(とみのながすねびこ)」があり、「書紀‐神武即位前紀」の「長髄彦」に対応する。「髄」に「すね」の古訓があることは、「すね(髄)」の項に挙げた例で知られるが、骨髄と脛(はぎ)との関係は明らかでない。

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普及版 字通 「脛」の読み・字形・画数・意味


11画

[字音] ケイ
[字訓] すね・はぎ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(けい)。織機のたて糸を張る形で、上下の緊張した力の関係を示す。〔説文〕四下に「(すね)なり」、前条に「脚は脛なり」、次条に「は脛(けいたん)なり」とあって、脚のすねの部分。〔釈名、釈形体〕に「脛はなり。直にして長し。物のに似たり」という。頸も声の字で、首の亢直の部分をいう。

[訓義]
1. すね、はぎ。
2. に通じ、脛脛は直情をいう。

[古辞書の訓]
名義抄〕脛 ハギアシ・ヒザ・ヨボロ

[語系]
脛hyeng、heangは声義が近い。(茎)heng、項heong、頸kieng、亢kangも体の茎状のところをいい、同系の語とみてよい。

[熟語]
脛衣・脛脛脛股脛骨脛如脛然脛毛
[下接語]
鶴脛・貫脛・高脛・寸脛・赤脛・双脛・脛・長脛

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