自律神経調整剤(読み)ジリツシンケイチョウセイザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「自律神経調整剤」の解説

自律神経調整剤

製品名
《ガンマオリザノール製剤》
ガンマオリザノール(陽進堂、鶴原製薬、東和薬品
ハイゼット(大塚製薬)
《トフィソパム製剤》
グランダキシン(持田製薬
トフィソパム(沢井製薬、長生堂製薬、鶴原製薬、東和薬品、日本ジェネリック、日医工)

 脳の視床下部ししょうかぶ作用して、自律神経全体のはたらきを調整する薬です。


 ガンマオリザノール製剤は、自律神経系の変調を改善する作用をもち、更年期障害過敏性腸症候群に伴う胃腸症状不安緊張抑うつの改善に効果があります。そのほかに血清脂質を低下させる作用をもち、脂質異常症の治療にも使用します。トフィソパム製剤は、自律神経系の緊張・不均衡を改善する作用をもち、自律神経失調症頭部頸部けいぶ損傷更年期障害卵巣欠落症状などに伴う頭痛頭重ずじゅう倦怠感けんたいかん動悸どうき発汗などの改善に効果があります。


①過敏症状(発疹ほっしん・かゆみなどのアレルギー症状)が現れることがあります。ガンマオリザノール製剤では、ショックがおこることがあります。


 このような症状が現れたら使用を止め、すぐ医師に相談してください。


②ねむけ、ふらつき、めまい、脱力感、倦怠感吐き気嘔吐おうと、口の渇き、食欲不振、便秘などがおこることがあります。


 このような症状がおこったときは、医師に相談してください。


①いろいろな剤型があります。


 1日あるいは1回の服用量・服用時間・服用回数、服用期間については、医師・薬剤師の指示を守り、かってに中止したり、減量・増量しないでください。


 トフィソパム製剤は、服用期間を守らずに長期間服用すると、薬がやめられなくなることもあります(薬物依存)。


問診の際にあらかじめ、持病・アレルギーなどの体質・現在使用中の薬の有無を医師に報告するとともに、使用前に薬の効果と副作用について医師・薬剤師からよく説明を聞き、注意事項をきちんと守ってください。


 肝障害またはその既往歴急性閉塞隅角緑内障重症筋無力症の人などは使用できないことがあります。必ず医師に報告してください。


妊婦、現在妊娠している可能性のある人、母乳で授乳中の人は、あらかじめ医師に伝えてください。


④高齢者や体の衰弱した人は、指示を厳守してください。


トフィソパム製剤では、ねむけやめまいなどがおこることがあるので、自動車運転危険を伴う作業は避けてください。


⑥この薬を使用中に、ほかの薬を使用する必要が生じたときは、必ず医師に相談してください。


 とくにトフィソパム製剤では、ロミタピドメシル酸塩製剤と併用できません。またバルビツール酸系催眠鎮静剤フェノチアジン系抗精神病剤タクロリムス水和物製剤を使用中の人、アルコールなどと併用すると、薬との作用が増強したり減弱することがあります。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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