デジタル大辞泉
「色即是空」の意味・読み・例文・類語
しき‐そく‐ぜ‐くう【色即是空】
仏語。この世にある一切の物質的なものは、そのまま空であるということ。「般若心経」にある語。→空即是色
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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色即是空
現世に存在するあらゆる事物や現象は、因と縁によって存在しているだけで、それ自体が実体として存在するのではないということ。般若心経に出てくる言葉。
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出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報
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しき‐そく‐ぜ‐くう【色即是空】
- 〘 連語 〙 仏語。物質的な存在はその真相、その当体において空(くう)であり、執着される何ものもないということ。→空即是色。
- [初出の実例]「色即是空故、謂二之真如実相一」(出典:往生要集(984‐985)大文四)
- 「邪正一如と見る時は、色即是空そのままに、仏法あれば世法あり」(出典:謡曲・山姥(1430頃))
- [その他の文献]〔般若心経〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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色即是空
仏教で、すべて形のあるもの、物質的なものは、その本質においてはみな実体がなく空であるということ。
[使用例] 造った物はこわれる。人間は死ぬ。色即是空。これじゃ出家遁世する以外に手がない[坂口安吾*明日は天気になれ|1953]
[解説] 「空即是色」は、宇宙の万物は本来は実体がなく空であるが、空と見られ実体のないということが、そのまま、目に映るいっさいの事物なのであるということ。「色即是空、空即是色」と続けて用います。
出典 四字熟語を知る辞典四字熟語を知る辞典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の色即是空の言及
【般若心経】より
… 内容は,表題のとおり,広大な般若経典の心髄をきわめて簡潔にまとめたもので,観自在菩薩([観音])が般若波羅蜜多(完全なる智慧)の行を修めて[五蘊](ごうん)(存在の五つの構成要素)が空(無実体)であると悟ったことから説き起こし,仏弟子舎利子に対し,いっさいの存在が空であることを説き,最後に[真言]を説いている。とくに物質的存在は無実体であり,無実体なるものが物質的存在であるという意味の〈色即是空,空即是色〉という文句はよく知られる。 サンスクリット原典は古くから日本に伝えられ,とくに法隆寺に伝わる小品の貝葉(ばいよう)(609年将来)は貴重な文化財となっている。…
【菩提】より
…しかし諸法皆空を覚った覚者から見ると,存在するものは有も空も超越した実在そのものであるから[諸法実相]である。このような一段高められた菩提では,色即是空であるとともに空即是色なので,おなじ菩提でも浅深の差があることがわかる。一方は否定的な覚であり,一方は肯定的な覚で,いずれも存在に執着と煩悩がない点で菩提なのである。…
※「色即是空」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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