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苗売 なえうり

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

苗売
なえうり

5月頃,草花や,ナス,ヘチマヒョウタンなどのてんびんでになって町中を売り歩いた人。「朝顔の苗や,夕顔の苗…」という独特の長く引いた呼び売りの声は,都会の初夏の風物の一つであった。江戸時代からみられたが,近年は姿を消した。

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世界大百科事典 第2版の解説

なえうり【苗売】

晩春,初夏のころ,野菜や草花の苗を売り歩く行商人。独特の売声で呼び歩いたもので,平出鏗二郎の《東京風俗志》(1898)は〈苗やい,苗やい,朝顔の苗やい,唐蜀黍(とうもろこし)の苗やい,胡瓜(きゆうり)の苗やい,茄子(なす)の苗〉と呼んだとしている。《守貞漫稿》によると,幕末ごろの京坂には,夜店の苗売があって行商はなく,江戸ではアサガオだけは別に〈朝顔売〉がいて売り歩いていたという。夏近しを思わせる町の風物詩であったが,第2次大戦後はまったく姿を消してしまった。

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