若林鉱(読み)わかばやしこう(その他表記)wakabayashilite

最新 地学事典 「若林鉱」の解説

わかばやしこう
若林鉱

wakabayashilite

化学組成[(As, Sb)6S9][As4S5]の鉱物。直方晶系,空間群Pna21,格子定数a2.5262nm, b1.4563, c0.6492,単位格子中4分子含む。黄金~レモン黄色,絹糸~樹脂光沢,[010]に伸長した繊維状結晶集合体。反射光で雄黄と酷似,黄金~白色の内部反射がある。劈開{100}・{010}・{}完全,硬度1.5, 比重3.96~3.98(測定値),4.06(計算値)。鉱脈鉱床から,鶏冠石・雄黄・輝安鉱・黄鉄鉱・シャブルヌ鉱・ピエロ鉱・パラピエロ鉱・閃亜鉛鉱・twinnite・ジンケン鉱・マドック鉱・アンドル鉱・スミス鉱・ラフィット鉱・ルティア鉱・アクタシュ鉱・方解石とともに産出。原産地は群馬県西ノ牧鉱山。若林彌一郎(1874~1943)にちなみ命名。参考文献:A.Kato et al.(1970) An Introduction to Japanese Minerals, Geol. Surv. Japan。

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関連語 その他 正明 清水

日本大百科全書(ニッポニカ) 「若林鉱」の意味・わかりやすい解説

若林鉱
わかばやしこう
wakabayashilite

硫化鉱物の一つ。1970年(昭和45)櫻井欽一(きんいち)(1912―1993)らによって発見された新鉱物。噴気性ヒ素鉱床中に初生鉱物として、他の硫化ヒ素鉱物とともに産する。自形は毛状、六角形の断面をもつ。群馬県下仁田(しもにた)町西ノ牧(にしのまき)鉱山(閉山)およびアメリカのネバダ州マンハッタン鉱山のヒ素鉱石中から発見され、その後フランス、ロシアからも発見された。合成実験ではヒ素(As)とアンチモン(Sb)の比率に多少の変化幅があるが、AsもSbも必須(ひっす)成分であることが確認されている。命名は日本の鉱物記載に多大の貢献のあった若林彌一郎(やいちろう)(1874―1943)にちなむ。

加藤 昭 2018年12月13日]


若林鉱(データノート)
わかばやしこうでーたのーと

若林鉱
 英名    wakabayashilite
 化学式   [(As,Sb)6S9][As4S5
 少量成分  ―
 結晶系   六方
 硬度    1.5
 比重    4.06
 色     黄
 光沢    絹糸
 条痕    黄橙
 劈開    三方向に完全
       (「劈開」の項目参照
 その他   撓性有

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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