蕃別(読み)バンベツ

デジタル大辞泉 「蕃別」の意味・読み・例文・類語

ばん‐べつ【×蕃別】

諸蕃しょばん

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精選版 日本国語大辞典 「蕃別」の意味・読み・例文・類語

はん‐べつ【蕃別】

  1. 〘 名詞 〙 平安時代諸氏系譜を大別していう称呼の一つ中国朝鮮からの渡来人およびその子孫と称する諸氏の総称秦氏漢氏百済氏など。「新撰姓氏録」に見られる氏族の三分類(神別皇別諸蕃)の諸蕃に当たる。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「蕃別」の解説

蕃別
ばんべつ

古代の氏(うじ)の祖の別による類別。中国・朝鮮からの渡来系の氏。蕃別というのは後のいいかたで,古来の氏を大きく二つにわけた皇別と神別に対する諸々の渡来系氏の意が本来なので,諸蕃(しょばん)というのが正確。「新撰姓氏録」には,京畿内の諸蕃326氏を漢・百済(くだら)・高麗新羅(しらぎ)・任那(みまな)にわけて記す。これは「新撰姓氏録」所載の氏の約3分の1にあたる。秦の始皇帝や後漢の霊帝の後と称する氏もあり,宿禰(すくね)や忌寸(いみき)のほか,史(ふひと)・村主(すぐり)・日佐(おさ)などの雑多なカバネをもつ。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「蕃別」の意味・わかりやすい解説

蕃別
ばんべつ

日本古代の帰化系氏族の総称。江戸時代以後の学者が誤って使いはじめた語で,正しくは諸蕃という。平安時代初期の『新撰姓氏録』には,すべての氏を皇別神別,諸蕃の3つに大別し,うち諸蕃を漢,百済,高麗 (こま) ,新羅,任那 (みまな) の5つに分ける。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「蕃別」の意味・わかりやすい解説

蕃別
ばんべつ

諸蕃

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