神別(読み)シンベツ

デジタル大辞泉 「神別」の意味・読み・例文・類語

しん‐べつ【神別】

古代氏族類別した呼称の一。神代の神々の後裔こうえいと伝えられる諸氏藤原氏など。→皇別諸蕃しょばん

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精選版 日本国語大辞典 「神別」の意味・読み・例文・類語

しん‐べつ【神別】

  1. 〘 名詞 〙 平安時代、諸氏の系譜を大別していう称呼の一つ天皇の後裔(こうえい)である皇別や、中国朝鮮から渡来した諸氏(蕃別)に対して、神代の諸神の後裔と伝えられる諸氏を総称していう。神別をさらに、天神天孫地祇小分することもある。
    1. [初出の実例]「天神地祇之胄。謂之神別」(出典新撰姓氏録(815)序)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「神別」の意味・わかりやすい解説

神別
しんべつ

皇別、諸蕃(しょばん)と並んで『新撰姓氏録(しんせんしょうじろく)』において氏族の出自を表す類別「三体」の一つ。神別は、天神、天孫、地祇(ちぎ)に分けられた神々の子孫と伝えられている氏族をいう。『日本書紀私記』の「弘仁(こうにん)私記序」には『神別記』という書名があげられているので、神別という氏族の出自を表す類別のための語の使用は、奈良末期にさかのぼるものと考えられる。

佐伯有清

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「神別」の意味・わかりやすい解説

神別
しんべつ

新撰姓氏録』に用いられた,古代の氏族の分類の一つ。「記紀」などの神話に登場する天神地祇の子孫と称する氏族。連姓 (むらじのかばね) を賜わった。

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