( 1 )藻はあくまでも海水を濃縮するためのもので、焼きはしない、という説もある。
( 2 )平安時代の製塩法については、「奥義抄」(一一三五‐四四年頃)に砂を利用して塩を作っていたことが記されている。当時、藻塩製塩法は既に過去のものであり、「もしほ」は、製塩の実態とは離れて、和歌の世界にのみ存在する語となっていたとも考えられる。
古代の製塩法。「万葉集」「風土記」「歌経標式(かきょうひょうしき)」などの「藻塩焼く」「塩を焼く藻」「垂塩」などの表現から,海藻をかき集めて簀(さく)の上に積みあげ,海水を注ぎながら濃縮して塩分濃度をあげ,それを焼いて水に溶かし,上澄みをさらに土器や釜で煮沸して製塩したものらしい。9世紀後半に塩浜が成立すると,海藻による濃縮は行われなくなっていった。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
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