デジタル大辞泉 「虻」の意味・読み・例文・類語 あぶ【×虻/×蝱】 双翅そうし目アブ科の昆虫の総称。ハエより大形で、体は黄褐色、複眼は大きい。雌には人畜から吸血するものがある。ウシアブ・メクラアブなどがあり、また、近縁のツリアブ・ミズアブ・ムシヒキアブなどを含めていうこともある。《季 春》「―翔かけて静臥の宙を切りまくる/誓子」 あむ【×虻】 アブの古名。「蜻蛉あきづ来て、その―をくひて飛びき」〈記・下〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「虻」の意味・読み・例文・類語 あむ【虻】 〘 名詞 〙 「あぶ(虻)」の古名。[初出の実例]「手腓(たこむら)に 阿牟(アム)かき着き その阿牟(アム)を 蜻蛉(あきづ)早(はや)咋(ぐ)ひ」(出典:古事記(712)下・歌謡) あぶ【虻・&JISEE79;】 〘 名詞 〙 ハエ(双翅)目の昆虫のうち、カ、ガガンボ、ブユ、ハエなどの類を除いたもの。ハエに似た形をしているが、やや大形。羽は二枚なのでハチとは区別できる。雌が牛、馬など家畜から吸血し、伝染病を広めることもある。幼虫はウジ状で水田、水辺の土中などにすみ、小動物などを食べるものと植物の腐ったものを食べるものとがある。ウシアブ、ウマアブ、ムシヒキアブ、ハナアブなど種類が多い。あむ。《 季語・春 》〔十巻本和名抄(934頃)〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例