デジタル大辞泉
「蠅」の意味・読み・例文・類語
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はえ はへ【蠅】
〘名〙
①
ハエ(
双翅)目の昆虫。主としてイエバエ科・クロバエ科およびニクバエ科に属するものをいうが、広くはそれに近縁の多くの科のものも含めていう。体長はふつう一センチメートル内外で、体色は黒や青緑色など。よく発達した一対の前
ばねをもつが、後ろばねは退化変形して平均棍
(こん)と呼ばれ、体の平均をとる働きをする。幼虫は
ウジで、汚物中にすむ。
赤痢(せきり)・
チフスなど伝染病を媒介するほか家畜や
農作物に害を与える種が多い。イエバエ・キンバエ・
ヤドリバエ・
サシバエ・ウマバエ・ツェツェバエなど種類が多い。はいむし。はい。《季・夏》
※
書紀(720)斉明六年是歳(北野本訓)「科野国言さく、蠅
(ハヘ)羣
(むらか)れて西に向ひて巨坂を飛踰ゆ」
② とるにたりないつまらない者。人を卑しめののしることば。はい。
[補注]室町時代以降「はい」の形が現われ、口頭語としては「はい」が優勢であった。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
蠅
はえ
Les Mouches
フランスの戯曲。3幕の散文劇。 J.サルトル作。 1943年刊。初演 43年パリ,都市劇場 (サラ・ベルナール座) 。演出 C.デュラン。アイスキュロスの『オレステイア』を粉本に,オレストの人物像と思想の変遷に焦点を合せ,彼がジュピテルと戦ってアルゴスの市民を迷信から解き放って立去るまでを描き,原作の運命悲劇を自由と行為の選択の劇に変えている。占領下のパリでの公演は大当りをとり,実存主義演劇の先駆となった。
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