(読み)ノミ

デジタル大辞泉 「蚤」の意味・読み・例文・類語

のみ【×蚤】

ノミ目の昆虫総称。微小で、雌は雄より大きい。体は左右に扁平。はねをもたず、後ろ脚は発達し、よく跳躍する。口は管状で、哺乳類のほか鳥類に寄生して吸血し、伝染病を媒介するものもある。ヒトノミ・ネコノミ・イヌノミなど。隠翅いんし類。 夏》「―しらみ馬の尿するまくらもと/芭蕉

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精選版 日本国語大辞典 「蚤」の意味・読み・例文・類語

のみ【蚤】

  1. 〘 名詞 〙 ノミ(隠翅)目に属する昆虫の総称。体長一~三ミリメートルで、褐色。からだは左右に扁平で、はねは退化し、跳躍に適した三対の歩脚をもつ。哺乳類や鳥類の体表に寄生して、口にある剣状の大あごで吸血。雌は雄より大形で、雌雄とも血を吸う。世界に約一〇〇〇種、日本には約七〇種が分布し、種類は宿主によって異なることが多い。ヒトノミ、ネコノミ、イヌノミのほか、ペスト発疹(はっしん)熱をネズミから媒介するケオプスネズミノミ、ヤマトネズミノミなどがある。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「蠅・蚤(ノミ)毒螫の属有ること无きこと有る」(出典:小川本願経四分律平安初期点(810頃))

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普及版 字通 「蚤」の読み・字形・画数・意味


10画

(異体字)
16画

[字音] ソウ(サウ)
[字訓] のみ

[説文解字]
[その他]

[字形] 形声
正字はに作り、(そう)声。〔説文〕十三下に「人を齧(か)む跳ねる蟲なり」という。蚤はその略字。早と通用し、〔国語、越語下〕に「蚤晏」というのは早晏の意。また、爪切ることをいう。

[訓義]
1. のみ。
2. 早と通じ、つとに、はやい。
3. 爪と通じ、つめ、ほぞ。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕蚤 乃弥(のみ)〔名義抄〕蚤 ノミ・ハヤク・ツメ・ツメキル

[声系]
〔説文〕に蚤声として騷(騒)・など六字を収める。騷・はみな蚤によって起こる動作をいう。

[語系]
蚤tzu、騷・suは声義に通ずるところがあり、騷は擾、は動、は括。みな蚤の声義を承け、痒の動作をいう。語彙は早字条参照。

[熟語]
蚤晏・蚤蚤起蚤興蚤甲・蚤歳蚤作蚤死蚤蝨蚤実蚤晨蚤世蚤成・蚤先・蚤・蚤・蚤達・蚤知・蚤朝・蚤晩・蚤・蚤暮・蚤亡・蚤没・蚤夜・蚤予・蚤涼

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動植物名よみかた辞典 普及版 「蚤」の解説

蚤 (ノミ)

学名:flea
動物。ノミ類の総称

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