(読み)サソリ

デジタル大辞泉 「蠍」の意味・読み・例文・類語

さそり【×蠍】

蛛形ちゅけい綱サソリ目の節足動物総称。大きなはさみ(触肢しょくし)をもち、歩脚は四対、尾端毒針がある。夜行性で、昆虫などを捕食。キョクトウサソリ・ヤエヤマサソリ・マダラサソリなど約600種があり、熱帯亜熱帯に広く分布 夏》

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精選版 日本国語大辞典 「蠍」の意味・読み・例文・類語

さそり【蠍】

  1. 〘 名詞 〙 クモ綱サソリ目に属する節足動物の総称。体長三・五~二〇センチメートル。体は短い頭胸部と長い腹部とからなる。腹部はさらに、七枚の幅広い甲板の並ぶ前胸部と、尾状の六体節とに分かれる。末節は毒袋で、鉤(かぎ)状の毒針をもつ。歩脚は四対で、口器付近から「はさみ」をそなえた触肢が出ている。夜行性で、後腹部を背方へひるがえして刺し、クモや昆虫などを食べる。卵胎生。多くは熱帯から亜熱帯に分布し、石や落葉の下などにすむ。日本にはヤエヤマサソリ、マダラサソリの二種が分布する。蝎(かつ)。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「毒蛇蝮、蚑(サソリ)百足含毒の虫を受く」(出典:大智度論平安初期点(850頃か)一六)

蠍の語誌

古くは、漢籍仏典から得られた知識としての存在であり、サソリといえばジガバチ(似我蜂)を指したと思われる。挙例の「大智度論平安初期点」のように「蚑」字をサソリと訓んだのは、ジガバチもサソリもともに、毒針を持つことによっているか。

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普及版 字通 「蠍」の読み・字形・画数・意味


19画

[字音] ケツ
[字訓] さそり

[字形] 形声
声符は歇(けつ)。さそり。長尾のものを(たい)といい、短尾のものを蠍という。

[訓義]
1. さそり。
2. 字はまた蝎に作る。

[古辞書の訓]
名義抄〕蠍・蝎 クツナハ・オホハチ・テラムシ〔字鏡集〕蠍 オホハチ・クハノナカノムシ

[熟語]
蠍梢蠍脣蠍譖蠍螫蠍蠹
[下接語]
桑蠍・蛇蠍・万蠍・猛蠍・木蠍・弄蠍

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動植物名よみかた辞典 普及版 「蠍」の解説

蠍 (サソリ)

動物。サソリ目に属する動物の総称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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