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血便 けつべんbloody stool

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

血便
けつべん
bloody stool

血液の混った糞便のこと。原因としては,新生児の場合は,ビタミンKの不足による新生児メレナ,乳児の場合は腸重積症などがある。成人の場合は胃や腸など消化管の潰瘍,癌,炎症,結核,血栓,静脈瘤破裂,痔などがある。消化管上部での出血の場合はコールタール状の黒色便,腸管下部での出血の場合は新鮮な血液が認められる。なお胃癌などの診断に重要な潜血反応は,肉眼では認められないきわめて微量の糞便中の出血を試薬で検査する方法である。

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デジタル大辞泉の解説

けつ‐べん【血便】

血液の混じった大便。消化管内の出血によるもので、出血の部位と量により、鮮血色から黒色を呈する。

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百科事典マイペディアの解説

血便【けつべん】

血液が混じった大便。胃および上部腸管からの血液は黒変し,便は黒く光ってタール便となる。大腸,肛門からの出血では鮮血便,ときに鮮血のみが排出される。胃腸の潰瘍(かいよう),癌,赤痢,急性腸炎,痔核(じかく)などの際に認められる。
→関連項目新生児メレナ大便

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世界大百科事典 第2版の解説

けつべん【血便 bloody stool】

下部消化管とくに直腸または肛門からの出血時にみられるもので,糞便に血液が混入したり,付着したり,新鮮血そのものが排便の前後に排出されることをいう。消化管出血【草刈 幸次】

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大辞林 第三版の解説

けつべん【血便】

血液が混ざった大便。通常は下部消化管からの出血による赤色の便をさす。腸の炎症では下痢状の赤色便、直腸癌がんなど大腸下部での出血では鮮明な血液を混じた便となる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

血便
けつべん

肉眼的に糞便(ふんべん)に血液が混じた状態をさし、下血(げけつ)ともいう。臨床的には消化管出血を意味し、糞便が黒褐色ないし黒色を呈する黒色便またはタール便の場合は一般に上部消化管出血を、鮮紅色を呈する場合は下部消化管出血を考える。上部消化管出血の場合、1回の出血でも量が多くなると数日間にわたりタール便の続くことがあるが、少なくとも30~50ミリリットルの出血量が必要とされる。原則として、十二指腸空腸曲の部分をつり上げているトライツTreitz靭帯(じんたい)より口側の消化管出血を示唆する吐血とは異なり、血便または下血は、消化管出血をおこしうる疾患であれば部位のいかんを問わず認められるので、口から肛門(こうもん)に至る消化管の全長にわたって精査することが必要である。[石森 章]

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世界大百科事典内の血便の言及

【消化管出血】より

…そこで,この検査にあたっては,食事内容の制限を厳守する必要がある。出血の量が多くなると,新鮮血(血便bloody stool)や黒色便(タール便tarry stool)の排出がみられるようになる。これを下血という。…

【消化管出血】より

…そこで,この検査にあたっては,食事内容の制限を厳守する必要がある。出血の量が多くなると,新鮮血(血便bloody stool)や黒色便(タール便tarry stool)の排出がみられるようになる。これを下血という。…

※「血便」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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