(読み)マチ

デジタル大辞泉 「襠」の意味・読み・例文・類語

まち【×襠】

衣服袋物などの布幅にゆとりを持たせるために補う布。はかま内股うちまた羽織わき間などに入れる。
かばん・ランドセル・財布などの側面で、厚みになる部分。口の開閉に伴って、その部分の革や布が折れ曲がったり伸びたりするものもある。

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精選版 日本国語大辞典 「襠」の意味・読み・例文・類語

まち【襠】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 衣服などの布の幅の足りない部分に、別に補い添える布。羽織の脇縫の間に入れたり、袋物などの厚みを補うために加えたりする。〔筆の御霊(1827)〕
  3. 特に、袴の内股のさかいめに足した布。腰板中央からその部分にかけての折目の襞(ひだ)をもいう。
    1. [初出の実例]「鞍の上閑に乗うけて、町に三処手縄入させ小路に余て歩せ出たれば」(出典:太平記(14C後)一三)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「襠」の意味・わかりやすい解説


まち
gusset

裁縫用語で,三角形,台形などの裁断上の差込み布。腕のつけ根など,人体の複雑な部分を立体的におおったり,手足の運動に必要なゆとりをあらかじめつくるために用いる。和裁では羽織の脇,袴やももひきの内股,洋裁ではドルマンスリーブやキモノスリーブの袖付け,また手袋親指のつけ根などの部分に使われる。裾広がりのスカートを構成する三角布,傘の三角布なども襠の一種である。

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