西アフリカ諸国経済共同体(読み)にしアフリカしょこくけいざいきょうどうたい(その他表記)Economic Community of West African States; ECOWAS

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

西アフリカ諸国経済共同体
にしアフリカしょこくけいざいきょうどうたい
Economic Community of West African States; ECOWAS

西アフリカの域内協力機関。1975年5月調印のラゴス条約に基づき,同年 6月に創設された。加盟国はベナンガンビア,ガーナ,ギニア,ギニアビサオ,コートジボアール,リベリアマリニジェールナイジェリアセネガルシエラレオネトーゴブルキナファソ,カーボベルデの 15ヵ国。加盟国国民の生活水準の向上,経済的安定の維持,加盟国間の関係改善のために,経済活動面での協力をはかることを目標に掲げ,貿易関税,通貨,人的移動,工業,農業および天然資源,運輸,通信,エネルギー,社会文化問題,管理,金融の各専門委員会を設け,目標実現に向けて活動を行なっている。機構的には国家政府首脳会議,閣僚会議,事務局,共同体裁判所,上記専門委員会のほか,協力・補償・開発基金,通商通貨同盟をもつ。1990年代以降,リベリア内戦をはじめとする調停に積極的に関与し,平和維持軍も派遣している。

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百科事典マイペディア の解説

西アフリカ諸国経済共同体【にしアフリカしょこくけいざいきょうどうたい】

Economic Community of West African States,略称ECOWAS(エコワス)。西アフリカ地域の経済協力を促進するために1975年に設立された地域協力機構。当初の目的は,域内関税の撤廃,人・サービス・資本の自由移動,経済政策協調などを行い,最終的に共同市場を創設することにあった。1990年にはリベリア内戦に休戦監視団(ECOMOG)を派遣するなど域内の紛争解決にも乗り出し,政治・軍事的な協力を行う側面もみせた。加盟国は16ヵ国。本部はナイジェリアのラゴス。

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世界大百科事典(旧版)内の西アフリカ諸国経済共同体の言及

【関税同盟】より

…EECに対抗して,イギリス,スウェーデン,デンマーク,オーストリア,ポルトガルは60年にヨーロッパ自由貿易連合(EFTA)を発足させたが,これは自由貿易地域にとどまるものであり関税同盟ではない。EECやEFTAに触発されて,それ以後,ラテン・アメリカ自由貿易連合(LAFTA),中米共同市場(CACM),アラブ共同市場(ACM),西アフリカ諸国経済共同体(ECWAS)等,世界各地に多くの経済統合が発足している。【倉田 一成】。…

【トーゴ】より

…トーゴの対外債務の規模は大きく,対外債務比率(1995)は対GNP比が121.2%,財・サービス輸出比率が464.5%であり,これは低・中所得平均(各39.6%,151.4%)を大きく上回る。フラン圏に属し,西アフリカ経済通貨同盟(UEMOA),西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)およびECとのロメ協定に参加している。【大林 稔】。…

※「西アフリカ諸国経済共同体」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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