ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラゴス」の意味・わかりやすい解説
ラゴス
Lagos, Ricardo
チリの政治家,経済学者。大統領(在任 2000~06)。フルネーム Ricardo Lagos Escobar。1960年にチリ大学法学部を卒業後,アメリカ合衆国のデューク大学に学び,1966年に経済学博士号を取得。帰国後にチリ大学政治行政学科長を務めたのち,チリ初の社会党大統領であるサルバドール・アジェンデ・ゴセンスから駐ソビエト連邦大使に指名された(→チリ人民連合政権)。しかし指名直後の 1973年,アウグスト・ピノチェト・ウガルテ将軍が率いる軍事クーデターでアジェンデ政権は崩壊,ラゴスの指名が承認されることはなかった。クーデターに伴いアメリカへ亡命。1978年には国際連合エコノミストの地位についた。1980年代初めに帰国し,反ピノチェトの野党連合である民主同盟の代表に就任した。1987年,短期間ながら罪状なく投獄される。同 1987年「民主主義のための政党」を立ち上げた。1988年の国民投票でピノチェトの再選が否決され,1990年パトリシオ・エイルウィンが後継者として大統領に就任すると,ラゴスはエイルウィン政権下で教育大臣を,続くフレイ政権で公共事業大臣を務めた。1999年,チリ社会党とキリスト教民主党 PDCを含む政党連合(コンセルタシオン)の大統領候補に指名された。2000年1月の決選投票で勝利を収め,アジェンデ以降初めて社会党から大統領の座についた。就任後は,ピノチェト訴追への支持を明言した。めざましい経済成長と民主改革の導入により,在任中は高い支持率を誇った。
ラゴス
Lagos
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