観音講(読み)カンノンコウ

デジタル大辞泉 「観音講」の意味・読み・例文・類語

かんのん‐こう〔クワンオン‐〕【観音講】

観音経を講じる法会
観世音菩薩を信仰し、参詣するために組織された団体

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精選版 日本国語大辞典 「観音講」の意味・読み・例文・類語

かんのん‐こうクヮンオン‥【観音講】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 観音の徳を講讚する法会(ほうえ)。正観音講、千手観音講などそれぞれの式がある。
    1. [初出の実例]「月並の観音講(クンヲンカウ)にて候が」(出典源平盛衰記(14C前)四二)
  3. 観音を信仰する信者の集まり。一定の掛金を集め、観音参りや講員の共済などを行なう親睦団体。清水講(きよみずこう)著名
    1. [初出の実例]「観音講(クンオンコウ)の出し前も揚屋の銀も乞にくるほどの者に」(出典:浮世草子世間胸算用(1692)一)

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「観音講」の解説

観音講
かんのんこう

観世音菩薩の徳を称賛し,その利益(りやく)を仰ぎ,観音の補陀落(ふだらく)浄土への往生を願うことなどを媒介にして構成された講。聖観音や千手観音など対象となる観音によってそのきまりを異にする。「義経記」に土地の名主百姓が100余人集まっての金仙寺の観音講がみえ,弁慶が観音講式を読みあげたとある。解脱房貞慶(じょうけい)に「観音講式」がある。

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