デジタル大辞泉 「言切る」の意味・読み・例文・類語 いい‐き・る〔いひ‐〕【言(い)切る】 [動ラ五(四)]1 最後まで全部言ってしまう。言い終える。「―・るか―・らないうちに質問が発せられた」2 きっぱりと言う。断言する。「絶対にそうだと―・る自信はない」3 はっきり口に出してことわる。「右近は、―・りつるよし、言ひゐたるに」〈源・浮舟〉4 口約束を守る。言ったとおりにする。「せんど語らうておいて、くれまいか。わばうず。―・れ、―・れ」〈虎清狂・泣尼〉[類語]断言・確言・明言・言明・喝破・道破・言い放つ・言い張る・言い通す・言い続ける・突っ張る・公言・宣言・立言・直言 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「言切る」の意味・読み・例文・類語 いい‐き・るいひ‥【言切】 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙①(イ) 言い終わる。最後まで言う。[初出の実例]「和歌は五句、句ごとにいひきりて、しかも句々相連して言葉きこえてあるを、可レ為二秀逸一也」(出典:八雲一言記(13C前))(ロ) 文法で、文を終止する。[初出の実例]「(三)の『泳ぐ』『受ける』は、言ひ切る時に用ひる形で、これを終止形といふ」(出典:中等文法(1943‐44)〈文部省〉一)② はっきり口に出して言う。断言する。言ってのける。言いきわめる。[初出の実例]「こふか小二郎、こまひか小二郎、いひきれ小二郎」(出典:虎明本狂言・節分(室町末‐近世初))③ 言い放しにする。言ったままにしておく。④ 言ったとおりにする。約束を果たす。[初出の実例]「せんどかたらうておいて、くれまいか。わばうず、いひきれいひきれ」(出典:虎清本狂言・泣尼(室町末‐近世初))⑤ きっぱり言って相手との関係を断つ。はっきり断わる。[初出の実例]「右近いひきりつるよし、言ひたるに」(出典:源氏物語(1001‐14頃)浮舟) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例