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認知心理学 にんちしんりがく cognitive psychology

4件 の用語解説(認知心理学の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

認知心理学
にんちしんりがく
cognitive psychology

1960年代以降に台頭した心理学の一分野。知覚,記憶,理解など対象を認識する作用,および学習によって得られた知識に基づく行動のコントロールを含めた認知の過程,すなわち生体の情報処理過程を明らかにしようとする学問。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉の解説

にんち‐しんりがく【認知心理学】

知覚・記憶・思考など人間の認知活動について研究する心理学の一分野。

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監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
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大辞林 第三版の解説

にんちしんりがく【認知心理学】

客観的行動を対象とする行動主義心理学に対し、行動の主観的側面を重視し知識獲得の内在的過程を研究対象とする心理学の一分野。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

認知心理学
にんちしんりがく
cognitive psychology

人間の「知」の機能とメカニズムの解明を目ざす科学的・基礎的心理学の一分野。外部から客観的に観察できる「行動」だけを対象としようとする行動主義心理学の隆盛により、心理諸現象は1920年前後以降、実験心理学では無視され続けてきた。しかし、1950年代に入り、「情報」の概念の導入とともに、通信工学計算機科学、言語学などの影響を受け、心の内部のメカニズムを直接的に論じ、解明しようとする認知心理学の興隆をみた。[阿部純一]

対象

認知cognitionとは、認識とも訳され、事物や事象について知ること、あるいはそれに関連する心的活動を意味する。したがって、認知心理学の対象は、知覚、注意、イメージ形成、判断、記憶、推論、思考、言語、学習など「知」cognitionの側面が中心となる。しかし、近年では、心的活動の「情」affectionの側面などもその射程に入れてきており、人間(あるいは広く動物)の心的諸活動の基礎にあるメカニズムの全面的な理解を求めるようになってきている。認知神経科学cognitive neuroscienceとはその目的・対象を同じくするところもあり、互いに他の知見を参考とはするが、その記述のレベルと方法論は異なる。伝統的に、認知心理学では、人間を一つの情報処理システムとみなすことにより、言語表現や視覚像など各種情報の受容、変換、貯蔵、構造化、蓄積、変容、産出、創造などのメカニズムを抽象的なレベルで説明し、神経組織などの物質レベルでの説明は行わない。[阿部純一]

方法

方法論的には実験心理学の伝統を引き継ぎ、行動実験による実証を重んじつつも、心内(脳内)メカニズムの仮説的モデル構成にも力を入れる。すなわち、人間の内部(神経系)で営まれている情報処理の実態は直接的には観察できないため、認知諸過程に対する仮説・モデルを提案し、そのモデルの予測を実際の行動結果(心理学的実験の結果)と照らし合わせて吟味することで、内部メカニズムのありさまを解明していこうとする。
 1950年代の興隆以降の認知心理学を特徴づける人間観としては、(1)ピアジェの乳幼児の思考発達に関する研究やチョムスキーの生成文法理論などを背景として、それまでの過度の環境・経験主義的人間観から脱却し、生体の生得的能力、主体的能動性、創造性などの側面にも注目しようとする点、(2)ニューウェルAllen Newell(1927―1992)やサイモンによる人工知能研究に触発され、人間の認知諸過程を情報操作の過程とみなす点、(3)「スキーマ」schema論的人間観、すなわち行動に対する知識あるいは過去経験の蓄積の影響を重視しその機序を明らかにしようとする点、などがあげられる。最近の研究は、認知科学研究としても位置づけられている。また、神経科学との接点も大となっている。[阿部純一]
『J・R・アンダーソン著、富田達彦他訳『認知心理学概論』(1982・誠信書房) ▽乾敏郎・高野陽太郎・大津由紀雄・市川伸一・波多野誼余夫編『認知心理学』全5巻(1995~1996・東京大学出版会) ▽John R. AndersonCognitive Psychology and Its Implications, seventh edition(2009, Worth Publishers)』

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