諸艶大鑑(読み)ショエンオオカガミ

デジタル大辞泉 「諸艶大鑑」の意味・読み・例文・類語

しょえんおおかがみ〔シヨエンおほかがみ〕【諸艶大鑑】

浮世草子。8巻。井原西鶴作。貞享元年(1684)刊。「好色一代男」の主人公世之介の子世伝が、諸国遊里表裏を、くにという女から聞き書きした形で述べたもの。別名好色二代男」。

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精選版 日本国語大辞典 「諸艶大鑑」の意味・読み・例文・類語

しょえんおおかがみショエンおほかがみ【諸艷大鑑】

  1. 浮世草子。八巻。井原西鶴作。貞享元年(一六八四)刊。副題「好色二代男」。首章および最終章では「好色一代男」の遺児世伝を登場させて続編体裁をとるが、他の三八章は独立した短編となっている。俳諧的文体の中に遊里の虚実を鋭い観察眼で浮かび上がらせ、「一代男」以上に遊里の内実をきびしく把握(はあく)している。

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改訂新版 世界大百科事典 「諸艶大鑑」の意味・わかりやすい解説

諸艶大鑑 (しょえんおおかがみ)

浮世草子。井原西鶴作。8巻40章。1684年(貞享1)刊。別称《好色二代男》。《好色一代男》の好評にこたえ,首尾の2章には一代男世之介の遺児世伝(よでん)を登場させて《一代男》続編の趣向をもうけているが,他の38章はそれぞれ独立した話題を展開する短編集。京,江戸大坂の遊里を中心に,遊里での逸事・逸聞,遊興の表裏,遊女・遊客その他の遊里で生きる人間の諸相などが,各章ごとに趣向をかまえて具象化されている。
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