貫く(読み)ツラヌク

デジタル大辞泉 「貫く」の意味・読み・例文・類語

つら‐ぬ・く【貫く】

[動カ五(四)]
こちら側から反対側まで突き通る。貫通する。「弾丸が壁を―・く」
端から端まで通る。貫通する。「川が町を―・いて流れる」「鋭い痛みが全身を―・く」
考えや態度などを変えることなく保ち続ける。貫徹する。「初志を―・く」
[可能]つらぬける
[類語](1)(2突き刺す突き通す突き抜く刺し通す刺し貫くぶち抜く通す縦貫貫通/(3徹する一貫終始貫徹通す押し通す押し切る徹底終始一貫首尾一貫

つな‐ぬ・く【貫く】

[動カ四]つらぬく」に同じ。
形代かたしろが首を切って剣の先に―・き給へば」〈謡・調伏曽我〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「貫く」の意味・読み・例文・類語

つら‐ぬ・く【貫】

  1. 〘 他動詞 カ行五(四) 〙
  2. 端から端へ、または表から裏へつき通す。ぬく。
    1. [初出の実例]「穿継(ツラヌキ)畢りなば、又更に真言七遍持誦し」(出典:蘇悉地羯羅経略疏寛平八年点(896)二)
  3. はじめから終わりまでつづけ通す。
    1. [初出の実例]「君が代にあふぎと見れば氷すら千代をかねてぞ結びつらぬく」(出典:栄花物語(1028‐92頃)暮待つ星)
  4. はじめの気持や考えを変えることなく最後まで守る。
    1. [初出の実例]「親の素志も貫き貴君の御名誉にも」(出典:雪中梅(1886)〈末広鉄腸〉下)

つな‐ぬ・く【貫】

  1. 〘 他動詞 カ行四段活用 〙つらぬく(貫)
    1. [初出の実例]「膝ぶしをかせぎに射つなぬかれて」(出典:長門本平家(13C前)八)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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