徹底(読み)テッテイ

デジタル大辞泉 「徹底」の意味・読み・例文・類語

てっ‐てい【徹底】

[名](スル)《底までつらぬき通ることの意》
中途半端でなく一貫していること。「徹底した利己主義者」
すみずみまで行き届くこと。「会の趣旨徹底させる」「命令徹底しない」
[類語](1徹する貫く一貫終始貫徹通す押し通す押し切る終始一貫首尾一貫/(2浸透広がる広まる行き渡る流布るふ伝播でんぱ波及弥漫びまん蔓延まんえん伸展発展

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精選版 日本国語大辞典 「徹底」の意味・読み・例文・類語

てっ‐てい【徹底】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 底まで貫き通ること。内部に深く浸透すること。
    1. [初出の実例]「凄凉徹底松嵐暁。凜烈盈科蘿月晴」(出典:類聚句題抄(11C中)瀑水含秋気〈源為憲〉)
    2. 「其事実の奥底に徹底する迄此れを突き止めようとすると」(出典:科学者と芸術家(1916)〈寺田寅彦〉)
    3. [その他の文献]〔北史‐宋世良〕
  3. 物のすみずみまでゆきとどくこと。残るところなくゆきわたること。態度や行動などが、中途半端でなく一貫していること。
    1. [初出の実例]「コノ タットキ Rosario ノ シンガウヲ ヒトビトノ シンヂュウニ tettei(テッテイ)サセタマワン タメニ」(出典ロザリオの経(1623))
    2. 「フランドルの肖像画家は、写実に徹底して、生々しい感覚を甦えらせるが」(出典:肖像画について(1955)〈加藤周一〉)
  4. 悟りきること。真の悟りを得ること。「大悟徹底」
    1. [初出の実例]「坐禅の功徳、かの魚行のごとし、千程万程、たれか卜度せん。徹底の行程は、挙体の不行鳥道なり」(出典:正法眼蔵(1231‐53)坐禅箴)

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普及版 字通 「徹底」の読み・字形・画数・意味

【徹底】てつてい

底まで。十分に達する。〔北斉書循吏、宋世良伝〕老人丁金剛といふものり。泣きて(すす)み、謝して曰く、己(われ)年九十、三十五を記(しる)すも、君は唯だ善治なるのみに非ず、きことも亦た徹底せり。今賢君を失ふ。民何ぞ濟(すく)はれんと。

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