貯蓄額と所得水準との比率をいう。より厳密には,ある時点での貯蓄額(過去からの貯蓄の総残高ではなく,その時点における追加分)と,その時点における所得との比率を平均貯蓄性向と呼ぶ。これに対して,仮にその時点での所得が1単位高くなったときに,その1単位のうちどのくらいを貯蓄に回すかという値を限界貯蓄性向という。両者は一般には等しくない。たとえば消費が一定の正の値プラス所得の一定割合のような消費関数の場合には,限界貯蓄性向は一定で,つねに平均貯蓄性向より高く,後者は所得水準の増加とともに上昇する。所得は消費と貯蓄の和であるから,消費と所得の比率である消費性向(〈限界〉〈平均〉のそれぞれについて)と,貯蓄性向を加えれば,1になる。日本の家計の平均貯蓄性向の過去20年ほどの平均は,約0.2であり,これは国際的にみて非常に高い水準にある。
→貯蓄
執筆者:植田 和男
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