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超ひも理論 ちょうひもりろん superstring theory

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知恵蔵2015の解説

超ひも理論

物質の素(もと)を1次元のひもとみる理論。このひもが超対称性をもつために「超」がつく。1cmより33桁も小さく、糸くずのように線状のものや輪ゴムのように閉じたものが考えられている。素粒子の顔ぶれの多彩さはひもの振る舞いの違いで説明され、素粒子反応はひもの離合集散で表せる。質量の本質は、ひもの振動エネルギー。点状の粒子だと直面する「発散」の問題(くりこみ理論)も避けられる。ひもは10次元空間にいるが、実際には、うち6次元が縮こまっているため、4次元時空に現れる。重力まで含む力の統一理論づくりの中で有望視され、1980年代に脚光を浴びた。最近、11次元空間を考えるM理論も登場した。

(尾関章 朝日新聞記者 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

超ひも理論
ちょうひもりろん
super string theory

素粒子に作用する基本的な四つの力を統一的に理解するため考え出された最新の理論。素粒子には四つの力、すなわち強い力、電磁力、弱い力、重力が働く。最近、これら性質の異なる力を統一的に理解しようとする試みが精力的に進められている。
 すでに電磁力と弱い力は統一理論によって統一的に理解され、また大統一理論は強い力、電磁力、弱い力を一本化する可能性を示した。ところが、これらの理論はまだ重力を取り込んだ最終的な力の統一理論にはなっていない。アインシュタインの一般相対性理論は、マクロの世界の重力に対しては実験的にも高い精度で検証された理論であるが、これをミクロの世界に適用しようとすると、理論が無限大に発散するという困難が現れる。ところで、物質を構成する電子、陽子、中性子はフェルミ統計に従うが、力を媒介する光子(電磁力)、重力子(重力)などはボース統計に従う。最近考え出された超対称性理論は、これらまったく性質の異なる2種類の粒子を、対称的に扱い統一的な理解を与えるものであるが、さらに、重力に付きまとう理論的な困難をも解決できることがわかってきた。この理論は、物質粒子としてのフェルミ粒子と力を媒介するボース粒子を統一的に記述するもので、物質と力を統一する理論である。
 超ひも理論はこの超対称性を取り入れ、四つの力をすべて一本化する画期的な理論である。理論が正しく成り立つためには超ひもの次元は10次元となるが、このうち6次元は非常に小さな領域に巻き込まれた結果、われわれが住む、時間一次元と空間三次元の世界が誕生したと考えられる。この理論によれば、すべての素粒子は超ひもの振動として表される。その大きさは10-33センチメートルという微小なもので、今日の技術では点にしかみえない。宇宙初期の高温・高圧の状態は超ひもによって支配されていたと考えられ、宇宙論にも大きなインパクトを与えている。[広瀬立成]

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