足代(読み)アシダイ

デジタル大辞泉 「足代」の意味・読み・例文・類語

あし‐だい【足代】

外出のとき乗り物にかかる費用交通費。「足代がかかる」
[類語]交通費車代運賃旅費路用路銀草鞋銭わらじせん

あし‐しろ【足代】

足場1」に同じ。
「―と云ふ物に…木どもを横様ひ付けて」〈今昔・一九〉
足場2」に同じ。
用水桶を―にひらりと飛び下り」〈伎・鼠小紋東君新形
足場3」に同じ。
「人は芸を以て山の―とし」〈風来六部集・放屁論後編〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「足代」の意味・読み・例文・類語

あし‐しろ【足代】

  1. 〘 名詞 〙
  2. あしば(足場)
    1. [初出の実例]「半作の家なれば、足代と云ふ物に上に大きなる木共(ども)を横様に結(ゆひ)付て置たりけるが」(出典今昔物語集(1120頃か)一九)
  3. あしば(足場)
    1. [初出の実例]「煙草箱は枕となるべく、頭巾に酒は漉(こ)さずとも、火燵(こたつ)やぐらは足代に足りぬべし」(出典:俳諧鶉衣(1727‐79)後)
  4. あしば(足場)
    1. [初出の実例]「仏一切経を説き給ひし事は法華経を説かせ給はんための足代也」(出典:日蓮遺文‐中陰書(1280))

あ‐しろ【足代】

  1. 〘 名詞 〙あしば(足場)
    1. [初出の実例]「抑八幡鳥居造営、為足代当国木共被点云々」(出典:看聞御記‐応永二八年(1421)一一月二三日)

あし‐だい【足代】

  1. 〘 名詞 〙 外出、通勤などの乗り物にかかる費用。交通費。車代。
    1. [初出の実例]「足代が尽きたんぢゃないのか。そのくらゐならあるよ」(出典:普賢(1936)〈石川淳〉七)

あじろ【足代】

  1. 姓氏一つ

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の足代の言及

【三好[町]】より

…讃岐山脈南麓,吉野川中流北岸にあり,北は香川県に接する。吉野川に沿う低地は狭く,昼間,足代(あしろ)の主集落は小規模な複合扇状地上に位置する。山地集落では古くから香川県との交流が盛んで,近年まで香川県側へ農耕牛を賃稼ぎに出す借耕(かりこ)牛の習慣があった。…

※「足代」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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