身すがら(読み)ミスガラ

デジタル大辞泉 「身すがら」の意味・読み・例文・類語

み‐すがら【身すがら】

所持品らしいものを何も持たないこと。身一つ。から身。
「只―にと出で立ち侍るを」〈奥の細道
独身係累のないこと。
「―の太兵衛と名を取った男」〈浄・天の網島
[類語](1無一文むいちもん無一物むいちもつ一つすってんてん文無し裸一貫丸裸おけら素寒貧

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「身すがら」の意味・読み・例文・類語

み‐すがら【身すがら】

〘名〙 (「すがら」は接尾語)
荷物などを持っていないこと。着のみ着のままなこと。身そのまま。身一つ。
※雲形本狂言・木六駄(室町末‐近世初)「此の大雪に身すがら行くさへ心もとないに」
② 連れや助援者などのないこと。単身単独
浄瑠璃三世相(1686)一「身すがら戦ふ程ならば左右なくも勝べきに」
③ 自分一人で係累のないこと。また、その身。
※浄瑠璃・心中天の網島(1720)上「我等女房子なければ、舅なし親もなし叔父持たず、身すがらの太兵衛と名を取った男」

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