出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
敷物の一種。膝突、膝著、膝衝などとも書かれる。朝廷における儀式や行事のとき、大臣や上卿(しょうけい)といわれる行事の首席者が、地面に膝(ひざ)をついて礼拝する際に敷く布帛(ふはく)や薦(こも)。軾(しき)は、元来、車の前につけられた横木のことであるが、転じて車上で礼をするときの寄りかかる横木の意になり、さらに肘突(ひじつき)の意、またさらに転じて膝突の意にかわり、軾を「ひざつき」と読むようになったと思われる。『東大寺献物帳』に「御軾」が掲げられ、それに該当する正倉院の宝物は、細長い大形の枕(まくら)状の肘突である。また『延喜式(えんぎしき)』掃部(かもん)寮の巻に、軾一枚(長さ2尺5寸広さ1尺)とあるものも肘突と思われる。平安時代中期以降、『西宮記(さいぐうき)』その他の文献に膝突がみえ始め、『北山抄(ほくざんしょう)』には「膝著に就く履(くつ)を脱がず」とある。平安後期以後に軾の字を用いて、「ひざつき」と読む場合が出てくる。『伴大納言絵詞(ばんだいなごんえことば)』中巻に左大臣源信(まこと)が庭上に荒薦を敷いてひざまずき拝むさまが描かれ、この薦が膝突にあたるであろう。
[高田倭男]
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新