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轢死 レキシ

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デジタル大辞泉の解説

れき‐し【×轢死】

[名](スル)電車・自動車などにひかれて死ぬこと。「―体」

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世界大百科事典 第2版の解説

れきし【轢死】

列車,電車および自動車などの轢過による死亡。災害(事故)のことが多いが自殺のこともある。ときには自他殺,災害のいずれであるかを判定するのが難しいことがある。死因は,諸臓器の破裂・挫滅,大血管損傷による失血,脳脊髄損傷などが多い。生きていた人が列車などにひかれると轢断個所に出血その他の生活反応がみられるが,ときにはそれらが非常に軽微なこともある。轢断部を通過する筋肉が骨に付着する部分や動脈壁などに小出血が認められることが多い。

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大辞林 第三版の解説

れきし【轢死】

( 名 ) スル
車輪にひかれて死ぬこと。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

轢死
れきし

列車、電車、自動車などにひかれて死亡することをいう。もともと轢死は、自殺、過失、ないしは災害死であって、他のなんらかの方法で殺害した死体を軌道上に横たえ、自殺を偽装させるということはきわめてまれといわざるをえない。軌道上の轢死体にしばしばみられる所見として、1951年(昭和26)、中館久平(なかだてきゅうへい)は次の三徴候をあげ、いわゆる「下山(しもやま)事件」の自殺説を主張したことは有名である。すなわち、眼瞼(がんけん)部における表皮剥脱(はくだつ)(表皮がはぎ取られ、真皮の露出した傷)を伴わない皮下出血、手背面および足背面における表皮剥脱を伴わない皮下出血、睾丸(こうがん)・陰嚢(いんのう)・陰茎における皮膚粘膜損傷を伴わない出血などを、轢死における特有な死体所見としてあげたわけである。
 なお、轢断部においては、出血、腫脹(しゅちょう)、周辺部の組織内出血のような生活反応を伴わないことが多いため、これらの生活反応がみられないからといって、ただちに死後轢断とはいいえない。生体にきわめて強大な外力が反応したような場合、たとえば、列車、航空事故、またはきわめて高所から墜落したようなときには、瞬時的なショック死をおこし、受傷部位での生活反応が微弱であったり、みられないこともしばしばありうるからである。なお、列車による轢過の際には、内臓器が轢断ないし挫滅(ざめつ)しているのにもかかわらず、皮膚が切断されないでつながっていることがある。
 また、自動車にひかれた場合の損傷の特徴としては、次のものがある。(1)タイヤマーク傷 タイヤは車種によって異なるが、接地面の紋様は、ラグ型、リブ型、ブロック型、混合型に大別される。そしてこれらの紋様のなかで、溝部に相当する皮内または皮下出血、山部に相当する表皮剥脱として、タイヤマークが出現する。さらに、タイヤ側面によっても表皮剥脱がみられる。なお、着衣にみられるタイヤマークも見落としてはならないものである。(2)剥皮創 主として四肢が轢過されたときに、タイヤの摩擦力と牽引(けんいん)力とによって、皮膚と筋膜との結合が断たれて、皮膚が広範囲にわたって剥離し、ときには皮膚が断裂して筋層を露出することがある。これを剥皮創といい、その幅はタイヤの路面の幅に一致することが多い。本創は頭部、躯幹(くかん)にもみられることがある。(3)伸展創 自動車による衝突、轢過、轢圧などの場合には、直接外力が作用した部位よりも、離れた皮膚が過度に伸展され、皮膚表面に多数の亀裂(きれつ)創群がみられることがあり、これを伸展創とよんでいる。伸展創の好発部位は、鼠径(そけい)部、下腹部、前頸(ぜんけい)部、乳上腕部、前肘(ぜんちゅう)部、膝窩(しっか)部などで、皮膚割線の方向に一致して浅在性の平行した亀裂がみられる。伸展創と同一機序(メカニズム)で生ずる大きな深い(しかい)創(傷口が開いている創)を披開裂創という。また、内臓器の創傷も高度で、肋骨(ろっこつ)、骨盤、脊椎(せきつい)骨折をはじめとして重要臓器の破裂、ないしは挫滅がみられる。[船尾忠孝]

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