連枝(読み)レンシ

デジタル大辞泉 「連枝」の意味・読み・例文・類語

れん‐し【連枝】

連なっている枝。
1が本を同じくするところから》貴人兄弟姉妹
[類語]兄弟兄弟けいてい姉妹しまい兄妹けいまい姉弟してい弟妹ていまい兄姉けいし同胞どうほうはらから

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精選版 日本国語大辞典 「連枝」の意味・読み・例文・類語

れん‐し【連枝】

  1. 〘 名詞 〙
  2. つらなる木の枝。〔梁簡文帝‐和蕭侍中子顕春別詩〕
  3. ( つらなる枝も本は同じ木であるところから ) 兄弟姉妹のこと。特に、高貴の人にいう。
    1. [初出の実例]「自去年来書信絶、連枝何日間栄枯」(出典扶桑集(995‐999頃)七・五嘆吟〈源順〉)
    2. [その他の文献]〔蘇武‐四首詩其一〕
  4. 浄土真宗で、法主一族の称。
    1. [初出の実例]「准宗主送終紀有連枝・院家内陣・定衆・絹袈裟・総坊主衆次第」(出典:本願寺通紀(18C後)一三)

つらなる【連】 枝(えだ)

  1. ( 「連枝(れんし)」を訓読したもの )
  2. つらなっている枝。
    1. [初出の実例]「住のえの松もさか行く色みえてつらなる枝にかかる藤なみ〈頼意〉」(出典:新葉和歌集(1381)春下・一五七)
  3. ( つらなる枝のように本を同じくするところから ) 兄弟のたとえにいう。多く、貴人の兄弟をいうのに用いる。
    1. [初出の実例]「思いぞ深き咲く花も、連なる枝をなど、隔つる露なるらん」(出典:謡曲・親任(1541頃))
    2. 「兄とはしらで贈りしも、連(ツラナ)る枝の誠をあらはし」(出典:読本椿説弓張月(1807‐11)残)

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普及版 字通 「連枝」の読み・字形・画数・意味

【連枝】れんし

兄弟を同根の枝にたとえる。同胞。兄弟。漢・武〔詩四首、一〕四皆兄弟 誰か行路の人と爲さん 况(いは)んや我は枝の樹 子(し)と一身を同じうす

字通「連」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の連枝の言及

【一門衆】より

…元来個人に与えられた一門衆身分は彼らの子孫へと受けつがれ,あたかも寺格を示すもののごとく固定化していった。一方,宗主の代替りごとに新たな庶子・親族団が形成され,11代顕如のとき院家(いんけ)の制が,12代教如・准如のとき連枝(れんし)の称が設けられた。そのため身分・役割両面で一門衆の独自の存在は意味を失うこととなった。…

※「連枝」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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