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道州制 どうしゅうせい

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知恵蔵2015の解説

道州制

分権改革や平成の大合併によって基礎自治体の能力、規模が拡大するに従い、広域自治体の役割や機能を見直す動きが、道州制の議論として盛り上がってきた。2004年に発足した28次地方制度調査会には、小泉首相が「道州制のあり方」を冒頭に明示して諮問し、06年2月に「道州制のあり方に関する答申」が提出された。この答申では、現行の都道府県の区域を超える行政課題が増大していること、地方分権改革担い手を確保する必要があることなどから、都道府県に代えて、新たな道州を設けることが望ましいとし、道州制の基本的な制度設計を行っている。道州の担う事務としては、現在の都道府県が実施している事務は大幅に市町村に移譲し、現在国が実施している事務は、国が本来果たすべき役割に関係するものを除き、できる限り道州に移譲するなど、新たな事務配分に関する指標を示している。道州の区域についても全国を9、11、13に分ける3例を示したり、公選の首長と議会を持つ自治体とし、長の多選を禁止したりするなど、具体的な道州像を明らかにしている。反対の声もある中で道州制が実現するかは、この答申をもとにした国民的な議論にかかっている。

(北山俊哉 関西学院大学教授 / 笠京子 明治大学大学院教授 / 2007年)

道州制

安倍内閣が2006年に初めて道州制担当相を置き、07年1月には担当相の私的懇談会「道州制ビジョン懇談会」を発足させた。座長はPHP総合研究所の江口克彦社長で、出井伸之ソニー最高顧問、作家・エコノミスト堺屋太一氏らがメンバー。3年後をめどに道州制導入に関する基本事項をまとめる。 自民党の党道州制調査会は07年6月、6〜8年後に道州制推進基本法を制定し、10年後までに道州制に移行することを提言。11月には調査会を推進本部に格上げした。日本経団連も3月、道州制導入への提言を発表。15年度の導入をめざす考えを打ち出した。一連の道州制論議は、06年に首相の諮問機関の地方制度調査会が区割り案を公表したことで弾みがついた。国の経済規模を示すGDP(国内総生産)で見れば、東京を含む南関東は世界8位、関西はオーストラリア、東海がオランダ、九州でスイスと同程度になる、といった議論が盛んだ。しかし、道州制の具体的な内容は千差万別で、目的もさまざまに語られている。中央省庁の大再編と同時並行にならざるを得ないため、憲法改正の議論との関係も注目される。

(坪井ゆづる 朝日新聞記者 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

道州制

自民党が公表した道州制基本法案によると、都道府県を廃止し、全国の区域を分けて道州を設置。国から道州へ大幅に事務を移譲するとともに、住民に身近な事務を都道府県から「基礎自治体」とされる市町村に移譲する。道州の区割りや州都の所在地、国と道州、基礎自治体の事務分担については、首相の諮問機関の国民会議が審議する。自民党の昨年の衆院選の政権公約では、法制定後5年以内に導入するとしている。

(2013-03-08 朝日新聞 朝刊 滋賀全県 1地方)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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デジタル大辞泉の解説

どうしゅう‐せい〔ダウシウ‐〕【道州制】

数府県の地域を単位とする広域行政体として、道または州を置く制度。社会・経済の変化に伴い、現行の府県制の不適当を是正しようとして構想されたもの。

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百科事典マイペディアの解説

道州制【どうしゅうせい】

現行の都道府県単位による行政区分を廃止し,複数の都道府県を統合した広域行政体をつくり,独自の権限を与える制度。全国を7〜10ほどの道または州に再編する構想があり,日本で議論されている道州制には,広域行政権のみを与えるもの,さらに財政運営の権限を与えるもの,さらに立法権を与えるもの,という3つのあり方がある。

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大辞林 第三版の解説

どうしゅうせい【道州制】

現在の府県を統合し、全国を七ないし九の道および州に編成する広域行政の制度。府県の制度の行政的・財政的ゆきづまりの打開案として提唱されている。

出典|三省堂
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

道州制
どうしゅうせい

広域行政」のページをご覧ください。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

道州制
どうしゅうせい

関東・東北といった数都府県に及ぶ地域を単位とした広域行政体のこと。政府の公式機関による案としては、1927年(昭和2)の行政制度審議会で考案された州庁設置案が最初で、第二次世界大戦中に民間機関から諸種の案が提案された。戦後は、1957年(昭和32)に地方制度調査会が、現行の府県を廃止し、全国を7~9のブロックに分けた区域に、「地方」という国家的な性格をもった地方政府を設け、それに中央各省の地方出先機関を統合し、その長を国が任命する「地方」制案を答申した。その後、財界から道州制実現の主張が強まり、1970年に日本商工会議所が、従来と違って道州の長を公選制にした道州制案を提案した。
 2000年以降は地方分権推進の動きと並行し、ふたたび道州制が主張されるようになった。経済のグローバル化(国際化)の渦中にあって政府維持コストを下げるには都道府県制度が重荷であること、都道府県の区域を越える行政課題(災害、介護、医療、産業政策など)にこたえる必要性、東京一極集中を是正して多極多彩の活力ある圏域を創出する、中央集権型国家による官僚制の弊害から脱却し地方分権化を図る、などが主張の背景にある。2004年には自由民主党道州制調査会が設置され、3次にわたる提言を行った。また、日本経済団体連合会も提言を行うなど政財界からの道州制導入の機運が高まるなか、2007年に政府は道州制ビジョン懇談会を設置して検討を進めた。しかし2009年の民主党中心の連立政権誕生後は懇談会の活動は停止している。[高木鉦作・辻山幸宣]
『田村秀著『道州制・連邦制――これまでの議論・これからの展望』(2004・ぎょうせい) ▽松本英昭監修、地方自治制度研究会編『道州制ハンドブック』(2006・ぎょうせい) ▽小森治夫著『府県制と道州制』(2007・高菅出版)』

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世界大百科事典内の道州制の言及

【広域行政】より

…戦後復興過程において知事公選制と都道府県の区域は政治,経済上の改革の焦点とされ,1957年には地方制度調査会から都道府県を廃しブロック制の〈地方〉を設け,官選長官を配する地方制構想が出された。このころ,財界,全国市長会,全国町村会からも同様の内容の道州制構想が出された。60年代の経済成長期に入るとこれら構想はしだいに影をひそめ,代わって財政投資の効率化,地域間格差の解消を論拠に大阪,奈良,和歌山1府2県の合併,東海3県の合併などの案があらわれたがいずれも実現しなかった。…

【リージョナリズム】より

…日本でも第2次大戦後リージョナリズムの追求には根強いものがある。府県制の廃止による地方ないし道州制構想が1950年代から提唱されているが実現をみていない。だが首都圏,近畿圏,中部圏等の圏域設定をともなった開発関係法が多数施行されており,また65年には地方行政連絡会議の設置が法定され,府県行政の調整が図られることになった。…

※「道州制」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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