道後温泉(読み)どうごおんせん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

道後温泉
どうごおんせん

愛媛県中部,松山市街地の東,石手川沿いにある温泉松山平野の北東部に位置する。歴史は古く『万葉集』にも記述がみられる。泉質はアルカリ単純泉。泉温は 50℃前後。神経痛,胃腸病などにきく。明治期から 1955年頃まで湯量が少く公営共同浴場だけであったが,現在ではボーリングにより増量し,内湯化が進んだ。 1892年から3年半かけて建築された木造3階建ての道後温泉本館 (重要文化財) は温泉情緒豊かな共同浴場で,夏目漱石の小説『坊つちやん』の舞台としても有名。四国ばかりでなく全国各地から観光客が多く,上流域は奥道後温泉に続く。付近には道後公園や史跡松山城跡四国八十八ヵ所第 51番札所の石手寺がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

道後温泉
どうごおんせん

愛媛県松山市にある温泉。温泉の歴史は古く、「伊予温湯(いよのゆ)」「熟田津石湯(にぎたつのいわゆ)」などという。『日本書紀』『万葉集』『伊予国風土記(ふどき)』逸文、『源氏物語』などにその記述がみられ、日本最古の温泉の一つである。火山性温泉とは異なり、領家花崗(りょうけかこう)岩帯に貫入した黒雲母(くろうんも)花崗岩の裂け目から湧出(ゆうしゅつ)する温泉である。道後湯之町(ゆのまち)を通り、北西―南東方向に断層があって、源泉の多くはこの破砕帯にあり、十数か所現存する。断層の上部は厚い沖積層に覆われているので、源泉垂直深度は大きく300~500メートルに達する。泉質は単純アルカリ質、湧出量は毎分100~200リットルだが変動がある。1946年(昭和21)の南海地震では一時湧出が停止した。道後温泉本館(振鷺閣(しんろかく))は明治中期の建物で国指定重要文化財。神之湯、霊之湯(たまのゆ)、休憩所からなる共同浴場である。ほかに数か所の共同浴場があり、旅館・ホテルは約100軒を数える。各種娯楽施設、土産(みやげ)物店などがあり、一大温泉街をなしている。JR予讃(よさん)線松山駅から伊予鉄市内線が通じる。

[深石一夫]

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精選版 日本国語大辞典の解説

どうご‐おんせん ダウゴヲンセン【道後温泉】

愛媛県松山市にある温泉。上代から伊予温湯(いよのゆ)、熟田津石湯(にぎたづのいわゆ)の名で知られている。泉質は単純泉。

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