特定遺伝子の有無や遺伝子の異常から病気を診断する手法。遺伝子の異常で起こる病気は約4000種もあるといわれるが、本人の細胞の遺伝子(DNA)配列を調べることで、早期かつ確実に診断ができる。また、羊水の胎児細胞から、血友病や筋ジストロフィー症、フェニルケトン尿症、嚢(のう)胞性線維症、ハンチントン病など数十の病気の出生前診断や性別判定が可能になっている。直接の遺伝病でなくても、癌(がん)などのように、なりやすい傾向や体質などと関連する遺伝子がある病気では、将来の発病の可能性を確率的に診断できる。また、特定のウイルスや菌特有の遺伝子を調べて、患者が感染しているかどうかの診断も行うことができる。遺伝子診断は、遺伝子の特定配列を自動的に増幅するPCR法の出現で簡略化されて、急速に実用化が進んだ。ただし、出生前診断が妊娠中絶に直結しやすいことや、将来の発病可能性による差別など、遺伝子診断とその影響を、倫理面から懸念する声もある。
[田辺 功]
(黒木登志夫 岐阜大学学長 / 2007年)
(今西二郎 京都府立医科大学大学院教授 / 2007年)
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