邦(読み)ホウ

普及版 字通 「邦」の読み・字形・画数・意味

邦
常用漢字 7画

(旧字)
7画

[字音] ホウ(ハウ)
[字訓] くに・みやこ

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は(ほう)。〔説文〕六下に「國なり」とし、前条の邑字条にも「國なり」とあって同訓。金文の字形は土主の上に若木を植えて社樹を示し、旁らに邑を加える。すなわち封建の象で、建邦のことをいう。〔周礼、天官、大宰、注〕に大なるを、小なるを國(国)というとするが、は封建、國はもと或に作り、城郭と戈(ほこ)、すなわち武装都市をいう字である。〔説文〕古文の字は圃の初文であるらしく、〔魏石経、古文〕にみえない字である。

[訓義]
1. くに、封建によるくに、その領域。
2. みやこ、社稷(しやしよく)のあるところ。
3. 封と通じ、封ずる。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕 クニ・サカヒ

[語系]
peong、封piongは声義近く、封建の儀礼によって邦が創建される。封建によって作られた邑を邦といい、国都を意味した。封建に社樹を奉ずることを奉biong、捧phiongという。・封にはまたphiong、すなわち豊大の意がある。

[熟語]
邦家▶・邦畿▶・邦圻▶・邦器▶・邦教▶・邦境▶・邦疆▶・邦禁▶・邦君▶・邦刑▶・邦経▶・邦傑▶・邦憲▶・邦彦▶・邦交▶・邦国▶・邦嗣▶・邦人▶・邦成▶・邦制▶・邦績▶・邦節▶・邦族▶・邦賊▶・邦治▶・邦中▶・邦諜▶・邦典▶・邦甸▶・邦都▶・邦土▶・邦盗▶・邦内▶・邦伯▶・邦布▶・邦誣▶・邦賦▶・邦墓▶・邦朋▶・邦本▶・邦令▶・邦老▶
[下接語]
異邦・家邦・海邦・旧邦・経邦・小邦・新邦・他邦・大邦・万邦・本邦・盟邦・友邦・乱邦・連邦・陋邦

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

山川 世界史小辞典 改訂新版 「邦」の解説

邦(ほう)

①〔ドイツ〕ドイツの連邦制を構成する最上位の政治単位。神聖ローマ帝国の崩壊後,領邦国家の国家連合から連邦国家へ移行する形で統一が行われたドイツの1871年憲法は,大部分が君主を戴く25の邦(Staat)の連邦制で各邦の自立的権力を大幅に認めた。ヴァイマル憲法では18に統合された邦はラント(Land,州と訳すのが一般)と呼ばれ,権限を縮小されたものの,なお固有の憲法を有した。しかしナチ時代にはラントを残したまま中央集権化が強行された。第二次世界大戦後,西ドイツでは州(ラント)の連邦制が復活・強化されたが,東ドイツでは州が廃止され,中央集権的県制度に切り替えられた。1990年の東西ドイツ統一に際し,東の州が復活・再編され,現在は16州の連邦制になっている。

②〔アメリカ〕アメリカ合衆国を構成するステート(state)はふつう州と訳すが,アメリカ合衆国憲法発効以前のステートは,合衆国憲法のもとにおけるステートに比べて独立性が強かったので,特に区別して邦と訳すこともある。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

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