コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

都市法 としほうStadtrecht; Weichbildrecht

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

都市法
としほう
Stadtrecht; Weichbildrecht

11世紀以降に形成された,ヨーロッパ中世都市の固有法。都市法には市民が都市の自由を守り抜くための闘争から獲得したものもあれば,領邦諸侯の政策的配慮から,新建設都市の市民に特権として付与せられたものもある。都市法の内容としては,都市制定法 (諸侯の付与した特許状,自由付与状,都市立法) ,都市法書 (債務帳簿,債権帳簿,租税帳簿,判決書,裁判記録など,都市官庁が集録した諸文書) がある。「都市の空気は自由にする」という共通原則を確立し,封建社会に抗する原理を生み出した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

としほう【都市法 Stadtrecht】

中世のヨーロッパ,とくにドイツの諸都市に成立した法をいう。他の地域に比してドイツできわ立って強く現れた特徴であるが,都市は固有の法をもつ区域として周囲の農村部(ラント)の中にひとつの島のように存在し,都市法はラント法とは独立の法圏としてはっきり区別された。これに,ドイツ中世都市を市民的自由と代議制の保育所とみる19世紀前半の市民的憲法運動や,都市の商人資本を生産関係の転換の原動力とみなすマルクスの解釈などが結びつき,ドイツ法制史学上,この中世都市(法)の問題ほど論議の対象となったものも少ない。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内の都市法の言及

【都市】より

…すなわち防備のために市壁をめぐらし,宗教の中心として教会をもち,それに接して市場広場Marktplatzをもつというのが,中世都市の外観を示す共通の特色である。 しかしそれに加えて中世都市は,各種の特権を集積することによって,封建社会の中でそれぞれの〈都市法〉という独自の自治権をもつ特殊法域を形成し,市政の全般は市参事会制度により自主的に運営された。そのため上記三つの施設のほかに,市参事会の本拠である市庁舎(ラートハウスRathaus)のりっぱさが,その都市の繁栄を示すシンボルとなったのである。…

【フランクフルト・アム・マイン】より

…20年には徴税自主権が認められた。1297年都市法における母都市として,それまでに獲得した自由と法を一括して近隣のワイルブルクに開示した。このころ,そのほかにフリートベルク,ゲルンハウゼン,リンブルク,ウェツラーなどをも娘都市とする〈都市法家族〉が形成されたと思われる。…

※「都市法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

都市法の関連キーワードカジミエシ3世(大王)プロシア一般ラント法マンハイム(ドイツ)メンヘングラートバハマクデブルク都市法ザールブリュッケンシュトラールズントオスナブリュックウィッテンベルクスティーブネジネルトリンゲンビーレフェルトローテンブルクチュービンゲンゲッティンゲン被災借地借家法ビドゴシュチロッテルダムマグヌス5世マクデブルク

今日のキーワード

天網恢恢疎にして漏らさず

《「老子」73章から》天の張る網は、広くて一見目が粗いようであるが、悪人を網の目から漏らすことはない。悪事を行えば必ず捕らえられ、天罰をこうむるということ。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

都市法の関連情報