酸化ジルコニウム(読み)サンカジルコニウム

デジタル大辞泉 「酸化ジルコニウム」の意味・読み・例文・類語

さんか‐ジルコニウム〔サンクワ‐〕【酸化ジルコニウム】

ジルコニウム酸化物。二酸化ジルコニウムのみが知られる。無色結晶転移温度摂氏1000度を境に単斜晶系から等軸晶系に可逆的に変化する。耐食性強度靱性に優れる。単結晶のものは屈折率が大きく、人造宝石ジルコニアとして合成される。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「酸化ジルコニウム」の意味・読み・例文・類語

さんか‐ジルコニウムサンクヮ‥【酸化ジルコニウム】

  1. 〘 名詞 〙 ( ジルコニウムは[英語] zirconium ) ジルコニウムの酸化物。化学式 ZrO2 帯黄白色ないし褐色粉末。水酸化ジルコニウムを加熱してつくる。水に溶け、屈折率が大きく、融点が高く、耐食性にすぐれる。特殊磁器・るつぼ・耐火耐熱器具・ガラスなど耐熱・耐食性の窯業原料として重用される。二酸化ジルコニウム(IV )。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「酸化ジルコニウム」の解説

酸化ジルコニウム(Ⅳ)
サンカジルコニウム
zirconium(Ⅳ) oxide

ZrO2(123.22).二酸化ジルコニウム,ジルコニアともいう.天然にバッデリ石として産出する.水酸化ジルコニウムZrO2nH2Oを強熱すると得られる.白色の粉末.密度5.49 g cm-3.水に不溶.硫酸フッ化水素酸には可溶であるが,その他の酸および塩基に侵されにくい.硬度が高く,熱膨張係数が小さく,高融点(2700 ℃)のため,炉材料,るつぼ,陶磁器用うわぐすり,特殊ガラス,圧電素子用結晶の製造などに用いられる.酸素によって伝導性が変化するので,酸素センサーにも用いられる.[CAS 1314-23-4]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

配属ガチャ

入社後に配属される勤務地や部署が運次第で当たり外れがあるという状況を、開けてみなければ中身が分からないカプセル玩具やソーシャルゲームで課金アイテムを購入する際のくじに例えた言葉。企業のネガティブな制...

配属ガチャの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android