基本的な量の質量のかわりに地球重力加速度による力または重量をとる単位系。単位系には基本単位の量として時間および空間に対して独立のものを選んだものと、特定の関係にあるものを選んだものとがある。前のものを絶対単位系といい、CGS単位系、MKS単位系、国際単位系など多くの単位系はこれに属し、基本的な量に長さ、質量および時間をとる。しかしこの質量のかわりに地球重力加速度による力または重量をとるものがある。これを重力単位系とよび、工学で広く用いられている。一般に基本単位として1重量キログラムkgfをとるが、地球重力加速度は場所により差があるので、1901年の国際度量衡総会で1重量キログラムを定義するための標準重力値として980.665センチメートル毎秒毎秒と定めた。現在の計量法では、kgfは用いないこととなっている。
[小泉袈裟勝・今井秀孝]
単位系の一種。基本量として長さ,重さ(物体に作用する地球の重力),時間を選び,それぞれに対して定めた単位を基本単位としてさまざまな量の単位を構成していく単位系である。基本単位としてメートル(m),重量キログラム(kgfまたはkgw),秒を採用するMKS重力単位系,センチメートル(cm),重量グラム(gfまたはgw),秒を採用するCGS重力単位系のほか,フートまたはヤード,重量ポンド,秒を採用する単位系などがある。これらの単位のうち重量キログラム,重量グラム,重量ポンドは,質量がそれぞれ1kg,1g,1ポンドである物体に,基準の加速度g0=9.80665m・s⁻2を与える力と定められている。地球の重力加速度gは時と所により異なるので,現実の物体に作用する重力は,場合ごとに計算で求めなければならない。重力単位系は,建築,土木,水理などの分野で用いられてきた。
執筆者:高田 誠二
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