出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
一定の関係によって互いに結びつけられた一群の単位の総称。長さの単位をメートル(m)と定めたとき,面積,体積の単位をメートルと無関係に定めてもよいが,正方形の面積は辺の長さの2乗に比例し,立方体の体積は辺の長さの3乗に比例するという関係を仲介にして,面積の単位は平方メートル(m2),体積の単位は立方メートル(m3)と定めれば,3種類の量の単位の相互関係が整然ととらえられる。m,m2,m3という一群の単位は,単位系の簡単な例と解することができる。
より複雑な相互関係にある諸量の単位に関して,さまざまな単位系が考案され利用されている。この多様性は,(1)基本的な量の選定,(2)基本的な量に対する単位(基本単位)の実体や名称の選定,(3)従属的な量に対する単位(組立単位)を導く際にどのような数学的,物理的な関係を利用するかの選定などから生ずる。
とくに電磁気学では,電場E,電束密度D,磁場H,磁束密度Bの4量を,EとH,DとBの組合せのどちらをもとにして記述するかにより,数式の表し方も単位系の選び方も変わるので,議論が多い。
現今,実用上もっとも便利とされているのは,MKSA単位系を拡張した国際単位系(SI)である。
→国際単位系 →単位 →度量衡
執筆者:高田 誠二
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
(今井秀孝 独立行政法人産業技術総合研究所研究顧問 / 2008年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
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[単位の体系]
メートル法というときの〈法〉に対応する欧語はsystem,système,Systemなどであって,語義上では〈体系〉〈系統〉,または単に〈系〉と訳すほうがよい。単位に関しても,一つの系統を形づくるようにとりまとめられた一群の単位の体系を考えることがあり,そのような体系を一般に単位系system of unitsと呼んでいる。その際,どのような系統のもとに諸単位をとりまとめるかについては,いろいろな着眼点がありうるが,もっとも重要なのは,どのような量を,いくつ,基本的なものとして選ぶか,そして,それぞれに対してどのような単位をあてはめるかの2点である。…
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[単位の体系]
メートル法というときの〈法〉に対応する欧語はsystem,système,Systemなどであって,語義上では〈体系〉〈系統〉,または単に〈系〉と訳すほうがよい。単位に関しても,一つの系統を形づくるようにとりまとめられた一群の単位の体系を考えることがあり,そのような体系を一般に単位系system of unitsと呼んでいる。その際,どのような系統のもとに諸単位をとりまとめるかについては,いろいろな着眼点がありうるが,もっとも重要なのは,どのような量を,いくつ,基本的なものとして選ぶか,そして,それぞれに対してどのような単位をあてはめるかの2点である。…
※「単位系」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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