デジタル大辞泉
                            「野面」の意味・読み・例文・類語
                    
                
		
            
		
                      
                    の‐も‐せ【野▽面】
              
                        《野も狭いほどにの意を表す「野も狭に」の「野も狭」を一語とみなしたところから》野原一面。また、野のおもて。のづら。
「よられつる―の草のかげろひて涼しくくもる夕立の空」〈新古今・夏〉
                                                          
     
    
        
    出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
	
    
  
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                    の‐づら【野面】
        
              
                        - 〘 名詞 〙
 - ① 野原の表面。野原。
- [初出の実例]「のづらに育つやぶの梅」(出典:合巻・正本製(1815‐31)初)
 
 - ② 切り出したままで加工してない自然の石のはだ。また、自然のままの石。野面石。
- [初出の実例]「露滑らかに苔蒸して、手がかりもなき野づらの石」(出典:浄瑠璃・曾我虎が磨(1711頃)上)
 
 - ③ 「のづらづみ(野面積)」の略。
- [初出の実例]「野づらの石垣麦藁塀要害うとしと申せ共」(出典:浄瑠璃・用明天皇職人鑑(1705)五)
 
 - ④ 恥を知らないしゃあしゃあとした顔。平気な顔。素知らぬ顔。あつかましい顔。鉄面皮(てつめんぴ)。あつかわ。
- [初出の実例]「言葉のおちをとられては、のづらにあらざる塵をひねり」(出典:評判記・赤烏帽子(1663)序)
 
 - ⑤ 芝居の大道具の一つ。村はずれなどの背景。
 
                                                          
     
            
		
                      
                    の‐も‐せ【野面】
              
                        - 〘 名詞 〙 ( 野も狭くなるほどいっぱいにの意の「野も狭(せ)に」の「野も狭」を一語と解し、「に」を格助詞と解したことによる語 ) 野の面(おもて)。のづら。
- [初出の実例]「つてにきく袖にも露はおきかへりのもせの虫の音にもおとらず」(出典:大斎院前御集(11C前)下)
 
 
                                                          
     
    
        
    出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
	
    
  
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		世界大百科事典(旧版)内の野面の言及
    		
      【石垣】より
        
          
      …城郭の石垣の古いものは,大割りした石をそのまま積み,石の大きさはふぞろいで,すき間が大きく,こう配も緩い。これを野面(のづら)と呼んだ(図1)。しかし,城郭の大規模化とともに,城壁の出隅のように構造および防御上の弱点となる部分から,しだいに精密に加工した石材が用いられはじめ,高く急こう配の石垣が生まれた。…
      
     
         ※「野面」について言及している用語解説の一部を掲載しています。 
        
    出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
	
    
  
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