金融派生商品(読み)きんゆうはせいしょうひん(英語表記)derivative financial instruments

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

金融派生商品
きんゆうはせいしょうひん
derivative financial instruments

株式債券外国為替取引の先物,オプション(→オプション取引),スワップ(→スワップ取引)など,本来の株式,債券,外為取引商品から派生して生まれた金融商品。デリバティブともいう。貸借対照表(バランスシート)には計上されないオフバランス取引であることが大きな特徴。貸借対照表に計上されるオンバランス取引より取引コストが低く,税制面などの規制緩和もあり,1980年代に急速に市場規模が拡大した。その後,現物市場を上回っているものも少なくない。アメリカ合衆国では,1979年に金融政策が金利重視から通貨供給量重視に転換され,金利,為替の乱高下が起こったが,そのリスク回避対策として脚光を浴びた。しかし 2007年以後,アメリカの信用力の低い個人向けの融資であるサブプライムローンの証券化など複雑なデリバティブ取引の拡大が世界的な金融危機に発展するに及んで,国際的なデリバティブ規制の機運が強まった。日本では,2006年の証券取引法全面改正に伴って制定された金融商品取引法にデリバティブ取引の定義を設け,その対象を拡大した。

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知恵蔵の解説

金融派生商品

デリバティブ」のページをご覧ください。

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世界大百科事典 第2版の解説

きんゆうはせいしょうひん【金融派生商品】

本来は,株式や為替などの取引で生じる損失を回避するために開発された高度な金融技術を使った金融商品。英語でfinancial derivativesといい,単にデリバティブとも称する。将来の相場の変動を予測して行う先物取引や変動金利と固定金利を交換する金利スワップ取引,異なる通貨建ての債務を交換する通貨スワップ取引,オプション取引などをさす。デリバティブが従来の商品と異なる最大のポイントは,取引に際して元本に相当する金額の現金受渡しが行われないことである。

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世界大百科事典内の金融派生商品の言及

【モンテカルロ法】より

…(6)さまざまな物理的現象が偏微分方程式によって記述されるが,その解を求めること。 最近になって,デリバティブ(金融派生商品)の価格評価等の分野では,大規模な問題に対する解を,かなりの精度で,しかも短時間に出したいという要望が出されるようになった。このため,乱数の代りに準乱数と呼ばれる特別な数を使用する準モンテカルロ法という方法も使われるようになってきた。…

※「金融派生商品」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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