電気事業連合会(読み)デンキジギョウレンゴウカイ

デジタル大辞泉 「電気事業連合会」の意味・読み・例文・類語

でんきじぎょう‐れんごうかい〔デンキジゲフレンガフクワイ〕【電気事業連合会】

電気事業の円滑な運営目的として、昭和27年(1952)に全国電力会社が設立した組織。電力会社間の情報交換・意見交換のほか、電気事業に関する資料・情報の収集、広報活動、意見表明などを行う。電事連FEPC(Federation of Electric Power Companies of Japan)。

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共同通信ニュース用語解説 「電気事業連合会」の解説

電気事業連合会

大手電力会社業界団体。1952年に沖縄電力を除く9社で設立し、2000年に沖縄電が正式会員に加わった。電力事業に関する啓発活動や調査研究、原発核燃料サイクル推進を担う。政界中央官庁に強い影響力を持つとされる。九州電力池辺和弘いけべ・かずひろ社長が会長を務める。これまで歴代会長には東京、中部、関西の3電力トップが就いており、池辺氏は初めて3電力以外から就任した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「電気事業連合会」の意味・わかりやすい解説

電気事業連合会
でんきじぎょうれんごうかい

日本の電力会社でつくる業界団体。電事連と略され、英語名称Federation of Electric Power Companies of Japanの略称FEPCでよばれることもある。法人格のない任意団体である。日本の電気事業を円滑に運営する目的で、北海道東北、東京、中部、北陸、関西、中国四国九州の9電力会社体制が整った翌年の1952年(昭和27)に、9電力会社によって設立された。2000年(平成12)には沖縄電力が正式会員となり、10電力体制となった。所在地は東京都千代田区大手町の経団連会館内で、会長職は東京電力関西電力中部電力の会長や社長が歴任している。

 電気供給事業に関する調査研究や広報、原子力発電などの設備の安全性確保、地球温暖化対策、再生可能エネルギーの普及などに取り組んでいる。電力需要や発受電量などのデータを集計し、電力統計として毎月公表。海外の電力事情やエネルギー政策、地球温暖化防止策の動向等、情報収集にもあたっている。また、政府の経済・エネルギー政策や税制改革などに対し、電力業界を代表して意見を表明し、会長が毎月、記者会見を開いている。

 設立後しばらくは、頻発する停電防止のための電気供給力強化や電気料金の地域間格差是正などに活動の力点を置いていた。しかし原子力発電所の立地手続きが始まった1960年代以降、原発推進の立場から、原発の啓蒙・普及や原発立地自治体への寄付活動などに積極的に取り組むようになった。原発の経済性向上のため、原子燃料サイクル技術、軽水炉技術、放射性廃棄物の処理技術、高速増殖炉の実用化技術などの開発を支援してきた。2011年の東京電力福島第一原子力発電所事故後は、原発立地自治体への寄付を取りやめたほか、テレビやラジオなどへの番組提供も全面的に自粛した。

 総会屋への利益供与が社会問題化していた1997年には、法令遵守などを柱とする電気事業連合会行動指針を策定した。しかしその後、原発のトラブル隠しや原発関連シンポジウムでのやらせ発言事件などの不祥事が相次いで発覚し、2002年、2007年、2011年に行動指針を改定している。

[編集部]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「電気事業連合会」の意味・わかりやすい解説

電気事業連合会
でんきじぎょうれんごうかい
The Federation of Electric Power Companies

電力会社相互間の連絡を緊密にし,電気事業の健全な発達を期することを目的に,北海道,東北,東京,中部,北陸,関西,中国,四国,九州の9電力会社により 1952年 11月に設立された組織。電気事業の重要政策に対する方針を決定し,電気事業に関する建議,啓発,宣伝,資料・情報の収集と頒布,調査研究,統計の作成を行なう。

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