電界(電場)の中で電荷の間に働く電気力(引力や反発力)を表す仮想的な曲線。 は、電気力線上の電荷が受ける電気力の向きが、その曲線のその点における接線と一致するものを説明している。 は正の点電荷がつくる電界の電気力線を示す。ここで点Pに電荷を置けば、それは電気力線a―bに沿う電気力を受ける。電気力線は単に電界の向きを表すだけでなく、その本数に一定の約束をつけておけば、電気力線の密度が電界の強さを表すようにすることができる。したがって、電気力線は、電界のすべての特徴を表している。 の(1)と(2)は、 の点Pに+q、-qの電荷を置いたとき、二つの電荷がつくる電界の電気力線を示す。この電気力線は、同種の電荷のとき反発しあい、異種の電荷のとき引き合う。実際、この電荷間に働く力を、この電界の電気的ひずみがマクスウェル応力で与えられるとして求めることができる。電気力線の基本的性質は、〔1〕電気力線は交わらない、〔2〕電気力線は、正電荷か無限遠点に始まり、負電荷か無限遠点に終わる、ことである。
[山口重雄]
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…上記の仕事が1Jのとき,対応する電位差を1Vと呼ぶ。空間内で電位の等しい点を結んでできる面を等電位面といい,等電位面と電気力線の関係は,地図の等高線と下り勾配の関係に対応する。すなわち電気力線は等電位面と直交し,電気力線に沿って進めば電位は減少する。…
…すなわちEはベクトル場である。各点における電場の方向を結んでできる曲線を電気力線という。電気力線の接線が,その点における電場の方向を表す。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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