霜多正次(読み)シモタセイジ

デジタル大辞泉 「霜多正次」の意味・読み・例文・類語

しもた‐せいじ【霜多正次】

[1913~2003]小説家沖縄の生まれ。旧姓、島袋。自らの戦争体験と戦中戦後の沖縄の実態を描く。日本民主主義文学同盟設立に尽力作品に「沖縄島」「明けもどろ」「南の風」など。

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20世紀日本人名事典 「霜多正次」の解説

霜多 正次
シモタ セイジ

昭和・平成期の小説家,評論家



生年
大正2(1913)年9月5日

没年
平成15(2003)年4月16日

出生地
沖縄県国頭郡今帰仁村

旧姓(旧名)
島袋 正次

学歴〔年〕
東京帝国大学文学部英文科〔昭和14年〕卒

主な受賞名〔年〕
毎日出版文化賞(第11回)〔昭和32年〕「沖縄島」,平和文化賞〔昭和33年〕「沖縄島」,多喜二百合子賞(第3回)〔昭和46年〕「明けもどろ」

経歴
高校時代から小説を書き始める。太平洋戦争中は召集され、中国から南方諸島を転戦。戦後「新日本文学」編集委員となり、昭和25年「木山一等兵と宣教師」を発表。27年「文学芸術」を創刊。またリアリズム研究会を結成。39年新日本文学会除名、40年日本民主主義文学同盟の創立に参加。幹事会副議長、のち議長を務めた。“琉球処分”以来の沖縄の受難を書き続けた。「葦牙同人。他の著書に「沖縄島」「守礼の民」「道の島」「日本兵」「ヤポネシア」「南の風」「私の戦後思想史」や評論集「文学と現代」、「霜多正次全集」(全5巻 沖積舎)などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「霜多正次」の意味・わかりやすい解説

霜多正次
しもたせいじ
(1913―2003)

小説家。沖縄県に生まれる。旧姓島袋。東京帝国大学英文科卒業。第二次世界大戦後、南方から復員して、民主主義文学運動に参加した。戦争体験と沖縄の民族的な解放運動に立脚した作品を書き続け、『沖縄島(じま)』(1956~57)で毎日出版文化賞、平和文化賞を、また『明けもどろ』(1969~70)で多喜二(たきじ)・百合子(ゆりこ)賞を受賞した。64年に新日本文学会を除名され、日本民主主義文学同盟設立に尽力した。84年意見の対立から「民主文学」を離れ、「葦牙(あしかび)」同人となり『南の風』などを発表した。ほかに評論として『私の戦後思想史』『文学と思想』などがある。

伊豆利彦

『霜多正次全集刊行委員会編『霜多正次全集』全5巻(1997~2000・沖積舎)』『『沖縄島』上下(新日本出版社・新日本文庫)』

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「霜多正次」の解説

霜多正次 しもた-せいじ

1913-2003 昭和後期-平成時代の小説家,評論家。
大正2年9月5日生まれ。第二次大戦後,新日本文学会にはいる。米軍占領下の沖縄をえがいた長編「沖縄島」で昭和32年毎日出版文化賞。新日本文学会をはなれ,40年日本民主主義文学同盟設立につくす。46年「明けもどろ」で多喜二・百合子賞。平成15年4月16日死去。89歳。沖縄県出身。東京帝大卒。旧姓は島袋。評論に「文学と現代」など。

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367日誕生日大事典 「霜多正次」の解説

霜多 正次 (しもた せいじ)

生年月日:1913年9月5日
昭和時代;平成時代の小説家;評論家
1995年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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