ダイコンやカブをゆでてユズみそ,ゴマみそなどをかけて食べる料理。トウガンでつくることもある。〈ふろふき〉の名称は《和漢精進料理抄》(1697)あたりから見られるようになり,1708年(宝永5)大坂竹本座で初演された近松門左衛門の《傾城反魂香(けいせいはんごんこう)》には〈人参(にんじん)の風呂吹〉ということばがある。ふろふきの語源ははっきりしないが,空風呂(からぶろ)で浴客のあかをかく者を〈風呂吹〉といった。客の背中を,息を吹きかけながらこするとあかがよく落ちたといい,このふろ屋の〈風呂吹〉に,熱いダイコンやカブにふうふう息をかけながら食べる姿が似るところからの称であろうと,山東京伝は《骨董(こつとう)集》に書いている。
執筆者:鈴木 晋一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…家庭でつくる小カブのぬかみそ漬や酢漬の味もすてがたい。煮びたしなどにするのもよいが,ゆでたての熱いものをユズみそなどで食べる〈ふろふき〉,すりおろして白身の魚などと蒸す〈かぶら蒸し〉などはまさに日本の美饌(びせん)といえよう。【鈴木 晋一】。…
…そして,1785年(天明5)には,いわゆる〈百珍物〉流行の機運に乗じて,《大根一式料理秘密箱》《大根料理秘伝抄》というダイコン料理の専門書2種が刊行されるようになるが,この現象はおそらくダイコンの品種改良の進歩を反映したものだったに違いない。 ダイコンは,おろしなどにしての生食,おでん,ふろふきなどの煮食,汁の実,漬物と,きわめて利用範囲が広い。また,切干しにしたり,葉を干して干葉(ひば)として米飯の増量材にするなど,日本人の食生活を多面的にささえてきた食品であった。…
※「風呂吹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新