飛出す(読み)トビダス

デジタル大辞泉 「飛出す」の意味・読み・例文・類語

とび‐だ・す【飛(び)出す】

[動サ五(四)]
急に勢いよく飛んで出る。勢いよく外や前へ出る。また、勢いよく他を抜いて前へ出る。「箱を開けると人形が―・す」「ゴール直前に―・す」
思いがけないものがその場へ突然現れる。「車の前に急に―・す」「隠し芸が―・す」
外の方へ突き出る。「目玉が―・す」
そこからあわただしく出て行く。「遅刻しそうになって家を―・す」
よくない事情などが生じて、職場本拠とする所から急に外部へ出る。「会社を―・す」「親とけんかして家を―・す」
飛び始める。「今日から新空港で飛行機が―・した」
[類語]突出突起突き出る突き出す飛び出る出っ張る

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「飛出す」の意味・読み・例文・類語

とび‐だ・す【飛出】

  1. 〘 自動詞 サ行五(四) 〙
  2. 人が内から外へとんで出る。また、走って出る。
    1. [初出の実例]「おもてへ飛出(トビダ)して横町の魚政の処(とけ)へ往て」(出典:安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉初)
  3. 勢いよく出る。勢い込んで出る。また、急に突き出る。とびでる。
    1. [初出の実例]「鞘をふり出すと、金一分ポンと飛出(トビダ)した」(出典:滑稽本浮世床(1813‐23)二)
  4. 不都合があったりして家や故郷から急に出る。
    1. [初出の実例]「向見ずに故郷を飛び出した去年の今頃を想って居た」(出典:思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉五)
  5. 急に現われる。突然、眼前に現出する。
    1. [初出の実例]「はっととび出(ダ)すかりかねぐみ」(出典:洒落本・青楼五雁金(1788)三)
  6. 飛び始める。「春になって蝶々が飛び出す」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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