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食道炎・食道潰瘍 しょくどうえんしょくどうかいよう

食の医学館の解説

しょくどうえんしょくどうかいよう【食道炎・食道潰瘍】

《どんな病気か?》


〈胃液の逆流で起こるが、無症状のことも多い〉
 食道炎(しょくどうえん)はおもに、胃液(塩酸)が逆流し、その刺激で食道に炎症が起こる病気です。胃液からの攻撃を粘膜(ねんまく)で防御している胃とはちがい、食道はあまり酸には強くないのです。
 胃の入り口を噴門(ふんもん)と呼びますが、年をとって噴門部がゆるんだり、肥満や妊娠などで腹圧が上昇すると逆流が起こりやすくなります。胃の手術で噴門を摘出(てきしゅつ)した人も同様です。
 胃液の逆流以外にもまれに、魚の骨が刺さり、その傷から細菌に感染したり、薬のカプセルが食道にひっかかって溶け、その刺激で起こることもあります。
 食道炎になると、食道の粘膜が赤くなり、腫(は)れたりただれたりします。痛みや飲み込みにくさを感じることもありますが、無症状のケースもあります。
 さらにひどくなると、粘膜の一部がこわれてなくなり、えぐれたような病変ができます。これが食道潰瘍(しょくどうかいよう)の原因の大半です。

《関連する食品》


〈食物繊維や脂身など、消化に悪いもので症状が悪化〉
○栄養成分としての働きから
 食道炎や食道潰瘍には、消化のよいものを食べるのがいちばんです。食物繊維の多いものや肉の脂身(あぶらみ)など、消化しにくいものを食べると、いつまでも胃に食べものが残り、内圧があがって逆流しやすくなるからです。
 食道の粘膜を保護する作用のあるビタミンAやE、コラーゲンを生成して粘膜をまもるCを消化しやすい食品から積極的にとるようにしましょう。ビタミンA(レチノール)を含む食品にはレバー、ウナギ、チーズなどがあります。カボチャやニンジンなどの緑黄色野菜にはビタミンA(カロテン)が含まれています。
 ビタミンCはくだものに多く含まれますが、すっぱいものは胃液の分泌(ぶんぴつ)をうながすので、ジャガイモやカボチャなどからとるようにします。ビタミンEはナッツ類に豊富ですが、消化のよいキンメダイやサンマなどからとるほうがいいでしょう。
 また、ビタミンUには、粘膜の修復・保護作用があるので有効です。
 ビタミンUを含むキャベツ、アスパラガスなどをやわらかくゆでてポタージュなどにして食べます。
 胃液の逆流を減らすためには、1回の食事量を減らし、寝る前3時間以内の飲食はやめ、脂肪の多い食事やアルコール、コーヒーなど刺激物もひかえるようにしましょう。

出典 小学館食の医学館について 情報

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