デジタル大辞泉
「馬喰町」の意味・読み・例文・類語
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ばくろ‐ちょう‥チャウ【馬喰町】
- [ 1 ] ( 「ばくろうちょう」とも ) 東京都中央区の最北部にある町名。正称は日本橋馬喰町。江戸時代には旅人宿が多く、地方から江戸へ出た訴訟・商用・見物の者に利用された。博労が多く住んでいたところから、または、近くにあった初音の馬場を博労の高木源兵衛が預かっていたところからの名といわれる。現在は問屋街。
- [ 2 ] 〘 名詞 〙
- ① 石見銀山鼠取り薬の異称。江戸馬喰町三丁目に本舗があったところからいう。
- [初出の実例]「頼豪に毒薬をもる馬喰丁」(出典:雑俳・柳多留‐一〇三(1828))
- ② 田舎から江戸に来た旅客の称。江戸馬喰町に旅宿が多かったところからいう。
- [初出の実例]「とっぱひやろから見てゐる馬喰町(バクロチョウ)」(出典:雑俳・川傍柳(1780‐83)三)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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馬喰町[駅]【ばくろちょう】
東京都中央区にある,一般利用客が乗降できるJR駅としては最低地点にある駅。総武快速線の開通と同時に1972年開業。駅は海抜-30.6m,トンネル内に位置する。横須賀線からの直通列車のほか,特急〈成田エクスプレス〉もここを経由する。大深度地下部にある駅のため地下水対策が喫緊の課題で,側壁からしみ出す漏水を品川区の立会川まで汲み出す導水路の建設工事も行われた。1日平均乗車人員は2万4495人(2012)。
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馬喰町
ばくろちょう
東京都中央区の北端近くの地区。正しくは日本橋馬喰町。江戸時代、この付近は奥州街道の出発点にあたり、馬市(いち)が立ち、馬喰(博労(ばくろう))や馬薬師(うまくすし)(馬医)が多くいた所であったことが地名の由来。「寛永図(かんえいず)」に「ばくろう町」、『江戸名所図会(ずえ)』に馬喰町とある。現在は、洋品雑貨から繊維製品卸売業者の集中する問屋街を形成している。
[菊池万雄]
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世界大百科事典(旧版)内の馬喰町の言及
【公事宿】より
…江戸時代,訴訟・裁判のため出府した者を宿泊させた宿屋で,公事人宿ともいい,その主人・下代などは訴訟行為の補佐をすることが公認されており,職業的弁護士類似の役割を果たした。江戸の公事宿は〈江戸宿〉というのが公称で,馬喰町小伝馬町組旅人(りよじん)宿,八拾二軒組百姓宿,三拾軒組百姓宿の3組合が株仲間を形成しており,差紙(さしがみ)(役所への召喚状)の送達を委任されていたほか,宿預(やどあずけ)(宿での勾留。[吟味筋],[出入筋]とも行われた)の者に対する責任を負い,また評定所や奉行所などへの出火駈付(かけつけ)の義務などが課されていた。…
※「馬喰町」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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